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ヴェネト地方に根差す職人技の継統

 18世紀に建てられたヴィラをリノベーションしたアトリエでは、職人たちがその目と手を使い、心を込めて、レザーの職人技をアートの域まで高めている。

働きがいを感じさせる理想的なアトリエ環境

 ボッテガ・ヴェネタは、革製小物を製造する会社として1966年に設立。そのアトリエはブランド生誕の地ヴェネト地方にあり、5万5000平方メートルもの広大な敷地に立つ歴史的建造物を再利用している。

ボッテガ・ヴェネタのバッグ
天井近くまで届くガラスから自然光が降り注ぐ、気持ちのよいアトリエ内で編み込みを行う職人。その編み地は均一のテンションで作らなければならないためだ。

 同社はサスティナビリティ(=環境・社会・経済の3つの観点から持続可能にしていく考え)を企業理念とし、環境評価制度「LEED」に沿った建築構造・環境マネジメント・雇用環境で、ラグジュアリーファッション企業で初めてプラチナ認証を獲得。巧みにリノベーションされたアトリエ内は、理想的な環境に、最新テクノロジー機器が並び、職人たちが手作業を支えている。

ボッテガ・ヴェネタのバッグ
ハンドルや底革は、全て手作業。一人の職人が編み上げ、ステッチングは別の職人が手縫いで仕上げる。

 自然光が、床から天井までを照らし、作業台がゆったりとレイアウト。そこで作られる「カバ」は、選ばれし職人だけが製作を許され、編みのテンションが均一になるよう一人の職人が最後まで編み上げていく。製作に要する時間はナッパレザーのもので約2日。他の革になるとさらなる時間を要する。

 またアトリエ内ではレザーの品質をコントロールする部門もあり、ヨーロッパの基準以上の高いクオリティを保ちながら、いかなる気候条件にも対応できるよう、色褪せや耐久性をチェック。細部に至るまで気を配り、厳密さを旨とし、完璧主義を貫きながら、現在も傑作バッグを製作している。

ボッテガ・ヴェネタのバッグ
2枚の革を合わせダブルフェイス状にした革の短冊を編み込んでいく「カバ」。7本をトライアングル状に編み繋ぎ合わせ立体的なボディを形成。
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