「ヘビロテしてる1軍ウォッチを3本教えて?」時計王・松山 猛さんの場合

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たとえ高級時計であっても、それらは観賞用ではなく、つけて楽しむもの。時計を時にコミュニケーションツールとして、時に自己の表現のツールとして、活用する時計好き達に三者三様の時計選びの妙を語っていただいた。

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時計王・松山 猛さん
作家・作詞家。時計王の異名を持つ時計コレクターでもある。長年スイスの時計取材に携わり、各時計メーカーとの太いパイプを持つ。

時計は装いの一部であり人生の一部でもある

時計王・松山 猛さんの「私の1軍時計3本勝負」
(右)パテック フィリップのカラトラバ。1932年に誕生したRef.96の特徴を色濃く引き継ぐ。ダイヤルに表記されたブランド名にはPatek Philipe & Co.とあり、1940年代前後に使われていた。
(中)ジラール・ペルゴの横浜限定バージョン。創業者一族に縁のあるフランソワ・ペルゴが、横浜で亡くなったことから作られた限定モデル。かつてジラール・ペルゴを率いたルイジ・マカルーソ氏に松山さんが提案し実現。
(左)アールデコ調の非対称なデザインが特徴のヴァシュロン・コンスタンタンの1972アシンメトリカルシリーズ。クラシックな雰囲気の中に、深いブルーとダイヤの輝きが華を添える。

時計を楽しむ近道は、”時計の持つ物語を知ること”、そして、”ファッションとの組み合わせを考えること”と語る松山さんは数々の名作時計に触れ、本誌でも時計取材を重ねてきた。そんな松山さんが、今、最も使っている1軍時計が以下の3本だ。

「小径の時計が好きですね。袖口にすっと馴染んでくれるから。最近はあえて、パテック フィリップの金無垢を普段使いに。金は気分を高揚させてくれます。加えて、このアンティーク独特の”味”が飽きない。最近はヴィンテージ調の服が旬ですし、幅広い装いに合わせられます」。

パーティがある日には、夕方から時計をつけ替えることも。以前から愛用しているのがヴァシュロン・コンスタンタンのダイヤ入り。

「パーティという華やかなシーンでは、ダイヤ入りも積極的につけています。煌びやかな雰囲気によくマッチすると思います。さらに、角型ならフォーマルな中にも変化がつきますし」。

そして、旅好きの松山さんに欠かせないのが、ワールドタイム表示の時計。特にジラール・ペルゴの横浜限定モデルは、アイディアから関わっただけに思い出深い1本だ。「海外に行く際に、時間がぱっと分かる機能は必須。加えてこの時計にはストーリーが詰まっています。旅行で高級時計は不安なところもありますが、いざとなれば換金できますから(笑)。もちろんそんなことは、今までなかったですけどね」。

松山産の手元アップ
YOKOHAMAの色に合わせて、ベルトも赤に。この日はコーディネートも赤を基調に統一感を。


※表示価格は税抜き
[MEN’S EX 2018年12月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)

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