品行方正な熊本の名産品
筆者が「HITOYOSHI」と初めて出逢ったのは東京・有楽町に「阪急メンズ東京」がオープンする前夜、プレス関係者向けの内覧会でのこと。
地階にあるシャツ売り場を覗くと、世界的に知られるブランドの名品が所狭しと並んでいたが、筆者からすれば、見慣れた逸品よりも阪急メンズならではのセレクトが見たいところ。
そんななか白いラウンドカラーのドレスシャツに何故か惹かれた。飾りを取り払い、巷のトレンドに流されないそれは筆者のツボ、光り輝いて見えたのだ。このキラリと光る存在感は商品に雰囲気があるということ、つまり作り手の魂が漲っている証しであると筆者は思う。
しかし、こうした商品の多くは吃驚するほど高価なことが多く、手が出しにくいこともしばしばだが、プライスカードをチラ見すると価格はなんと9500円+税。俄然興味が湧いたのだ。
後に東京にあるオフィスへお邪魔して話を伺い、自分でも着用し、着心地の良さを実感することが出来たが、今回はその光り輝いて見えた理由を実際の目で確かめるべく、熊本県人吉市にある本社・工場を尋ねてみた。
出迎えて頂いたのは代表取締役で工場長の竹長一幸さん。通されたのは同社の製品を彷彿とさせるショールーム。