まだまだシャツいちも多い季節、ファッションがシンプルであればあるほど、スタイルの良し悪しが際立ってしまう。暑いとついつい腕まくりをすることもあるだろう。手っ取り早く着こなすためには、たくましい腕を作り上げるのが一番! そんな魅せる腕を作るための方法を覚えよう。
今月の服筋は「上腕二頭筋&上腕三頭筋」
教えてくれる人
森 俊憲さん
ボディクエスト代表。独自のWEBシステムや専用アプリを開発し、自宅に居ながらパーソナルトレーニングを受けられるフィットネスサービスを展開。これまでに1万3000人以上へのトレーニングを行う。
ホームページ:http://bodyquest.jp/
腕のどんな部分の筋肉を鍛えるべき?
腕は大きく分けて、肘より先の部分を前腕といい、肘より上部分を上腕(いわゆる二の腕部分)という。この二の腕も肩の関節を覆う三角筋、腕の前側の上腕二頭筋 (いわゆる力こぶが出来る部位)、腕の裏側の上腕三頭筋の3つの筋肉から構成されている。力こぶ側の上腕二頭筋だけでなく、拮抗する上腕三頭筋もバランス良く鍛えることがポイントなのだ。
「腕のトレーニングで起こしやすい間違いで代表的な例が、上腕二頭筋(力こぶ側)ばかりを鍛えて、外側の上腕三頭筋をおろそかにしていること」(森さん)
「たくましい二の腕」というと思い浮かぶのが、力こぶを作り、その盛り上がりを見せているマッチョなポーズ。そのイメージが強いためか、内側の上腕二頭筋を鍛えている人はよく見かける。だが、それだけでは「内側だけ引き締まり、外側はたぷんとしたアンバランスな二の腕」になってしまうと森さんは指摘する。
「そもそも筋肉は、表裏一体で機能するものです。内側の上腕二頭筋が収縮すれば、反対に外側の上腕三頭筋は伸びるのです。つまり、そのバランスがとれていないと、見た目も良くないですし、筋肉も十分な力を発揮することができなくなってしまいます」(森さん)
しかも、厄介なことに上腕三頭筋は日常生活ではあまり使われることがなく、意識しないと鍛えることができない部分。上腕二頭筋と上腕三頭筋という対になっている部分を偏りなく鍛えると、バランスよく筋肉が鍛えられ綺麗な二の腕になるというわけだ。
トレーニングの手順(写真3点)
このトレーニングでは、常に力を入れたまま、できるだけ強い力で拮抗させることが効果の秘訣。しっかりと脇をしめ、上腕二頭筋(力こぶ側)と上腕三頭筋(二の腕の後ろ側)両方の筋肉が刺激されているか確認しながら行うことが重要だ。なお、行う回数はステップ1~3の動作を連続して5~10回が理想。左右の腕を入れ替えて行うようにしよう。立ったままできるので、電車の待ち時間、トイレのついでなどに手軽にできる。
週1の筋トレでは気休めにしかならない!
筋肉のテンションは一回高めても、日が経つにつれ緩んでくる。効果的な筋力トレーニングを求めるなら、緩みきってゼロになる前に再度刺激を加えることが必要不可欠だ。日曜にトレーニングして、次が翌週の日曜では、筋肉のテンションはゼロに。大切なのは”できれば1日おき、最低でも2~3日おき”、”毎回101%やる。1%でいいから前回より負荷を増やす”こと。「これをストレスなくこなせるようになった頃には体つきが劇的に変わっているはずです」と森さんは力説する。
[MEN’S EX 2018年10月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)