「スマートなルックスで1番手はラクに飛ばせる」テーラーメイド P790 アイアン【プロ&アマの最新ゴルフクラブ試打レビュー vol.3】

NULL
Facebook
Twitter
友だち追加

プロゴルフコーチの奥嶋誠昭氏と、ゴルフ大好きゴルフライターの鶴原弘高氏が最新の注目ゴルフクラブを試打計測、気になる性能を徹底レビュー!

TAYLORMADE P790 IRON

すっきりした見た目と飛びを両立する
ギア好きの琴線に触れる中空構造アイアン

voice_20180129_golf_1.jpg

voice_20180129_golf_2.jpg


鶴原弘高さん ライター・ツルハラ  テーラーメイドというと、「ウッドはいいけど、アイアンは今ひとつ」という印象を持っているゴルファーが多いと思うんですよね。

奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ おっと、いきなりカマしてきましたね。でも、確かにそうだと思います。わざわざテーラーメイドのアイアンを買おうと言う人は、僕の周りにもあまりいないです。けれど、打ってみると、テーラーメイドのアイアンは決して悪くないんですよね。

鶴原弘高さん ライター・ツルハラ そうなんです! それに昨年あたりからテーラーメイドのアイアンが、かなり良くなっているんですよ。特にP700シリーズのアイアンは、ヘッド形状が良くて、打感も良くて、実際に手にして使ってみると、道具にうるさいゴルファーをうならせるほどのクラブだと思うんです。

奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ  P700シリーズは、どれも中?上級者向けのフォージドアイアンですよね。PGAのプロたちが使い始めたのがマッスルバックの『P730』、ハーフキャビティでタングステンを複合してあるのが『P750 ツアープロト』と『P770』。あとは、ツルハラさんが今手にしている『P790』ですよね。

鶴原弘高さん ライター・ツルハラ さすが、よくご存じで。名称の700番台の数字の下二桁は、ヘッドのブレード長を示しています。今回試打する『P790』はシリーズのなかではいちばんヘッドの大きいモデルで、ブレード長が79mmのフォージドボディの中空構造。ヘッド内部が「スピードフォーム」という充填剤で満たされているのが特徴です。とにかく、7番アイアンを打ってみてください。シャフトは、ダイナミックゴールドのS200です。

奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ おぉ?、中空構造にしては打感がいいです。フェースの弾きは感じますが、それほど音が甲高くないし、適度な柔らかさが感じられます。それにこのアイアンは、曲がりづらいし、よく飛びます! ミドルアイアンでもスピン量が少なくて、風に強そうな飛び方をしますね。

ゴルフクラブ試打
奥嶋プロがヘッドスピード約50m/s(ドライバー換算)で試打


ゴルフクラブ試打
アマチュア代表、ツルハラがヘッドスピード約46m/s(ドライバー換算)で試打


鶴原弘高さん ライター・ツルハラ ストロングロフト設定になっていて、7番アイアンのロフトは30.5度です。ロフトから考えると飛ぶのは当たり前と言われそうですが、ちゃんと打ち出しから球が上がってくれて、スピン量の少ない強い球で飛ばせるのがいちばんの特徴です。そのうえクロモリ鋼の偏肉設計L字型フェースのおかげでボールスピードが速い! アスリート向けの6番アイアンと同等のロフトですが、それよりも圧倒的にラクに飛ばせます。

奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ テクノロジー満載なアイアンですよね。もうゴルフはね、こういう時代になっていると思います。しっかり振らないと番手なりの距離を飛ばせないようなマッスルバックのアイアンを、PGAツアープロにならって使う必要はないと思います。僕も含めてですが、スコアメイクには、こういったやさしく飛ばせるアイアンを使ったほうが絶対に有利ですもん。

鶴原弘高さん ライター・ツルハラ 僕も最近、そう思うんですよ。この『P790』はバックフェースもすっきりしていてデザインがいいし、構えたときのヘッドの見た目もシャープです。やさしく飛ばせるアベレージ向けのクラブは他にもありますが、『P790』はセミアスリートが満足できるちょうどいいところに収まっていると思うんです。かくいう僕は、すでに昨年末にネットでポチって買ってしまいましたよ。

奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ もう所有してるんかーい!(笑)

ゴルフクラブ試打
構えたときにヘッドが大ぶりに見えず、グースも控えめでシャープ感がある


鶴原弘高さん ライター・ツルハラ 中空構造を採用したアイアンというと、PXGの『0311』なんていうモデルもあります。PXGはプレミアムな高価格帯クラブとして話題になっていますが、実はこの『P790』はPXGから特許侵害で訴えられたアイアンなんですよね。奥嶋プロは、以前にPXGの『0311』を使っていたでしょう? 両者を比べてみてどうですか?

奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ 特許侵害の内容について詳しくは知りませんが、中空構造でヘッド内部を充填剤で満たしているところは似ていますよね。正直、打感に関してはPXGのほうがマイルドでいいと思います。とはいえ、この『P790』の打感も悪くはないですし、性能的には十分かなと思います。

鶴原弘高さん ライター・ツルハラ だだし、このアイアンには難点があって、テーラーメイドのカスタムメイド限定モデルなんです。店頭でなかなかお目にかかれないし、一般のゴルファーが気軽に試打できる場所がなく、手に取って見る機会すらあまりないんですよ。いいクラブなのに、そこが残念なんですよね。

試打した製品の情報はコチラ
テーラーメイド ゴルフ

奥嶋誠昭さん 奥嶋誠昭/おくしま・ともあき
JGTOツアープレーヤー資格を持ち、プロコーチとしても活躍中。横浜市都筑区にあるヒルトップ横浜クラブ内にある「ノビテック・ゴルフスタジオ」でヘッドコーチを務め、弾道計測器フライトスコープ、3DモーションキャプチャーGEARSなどの最新機器を使ったレッスンをアマチュアにも展開中。
http://www.nobby-tech.co.jp/swinggear/

鶴原弘高さん 鶴原弘高/つるはら・ひろたか
雑誌やウェブで多くの記事を手掛けるゴルフ専業のライター。もちろん自身も大のゴルフ好きで、最新ギアも大好き。オフィシャルハンデは7。ゴルフギア情報を発信する会員制サイト「3up CLUB」のキャスターも務めている。
https://3up.club



文/鶴原弘高

2024

VOL.341

Spring

  1. 1
LINE
SmartNews
ビジネスの装いルール完全BOOK
星のや
  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • LINE
  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • LINE
pagetop