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操作性を追求したインテリア(写真3枚)

操作性や実用性をうまくデザインしたインテリアにも注目したい。エアコンのダイアルは大型化して、手袋をしたままでも操作しやすさを考慮。周囲の木々によって室内の明るさが変化する林道ツーリングなどでも視認性を確保するために自発光メーターを採用。そのほか、フルフラットシートアレンジを可能にしたことや、ラゲッジスペースは広く、フラット形状にすることで使いやすさと実用性を高めている。

エクステリアは語るまでもなく、スクエアなボディは、運転席から周囲を確認するのに優れているし、ボディカラーとブラックパネルによるコントラストはスタイルをチープに見せることなく、むしろ、ヘビーデューティテイストを強く感じさせるものとなっている。

単眼カメラとレーザーレーダーを組み合わせたデュアルセンサーブレーキサポート
その一方で先進安全装備も搭載している。単眼カメラとレーザーレーダーを組み合わせたデュアルセンサーブレーキサポートを装備。

そこに、最新のスズキの軽自動車用エンジンを搭載し、さらには最近強く求められている先進安全装備までも採用。実は、セカンドカーとして先代ジムニーを所有しているが、当初、この最新型が乗用車的なテイストを強め、これまでのジムニー像と離れてしまうことを懸念した。

自動ブレーキの作動説明図
自車速度が約5km/h〜100 km/hで走行中に、前方の車両と衝突の可能性をシステムが検知すると自動ブレーキは作動する(対歩行者は約5km/h〜60km/h)

しかし、デビューしてみれば、作業車であるジムニーらしさ、実用性の高さは残っているうえに、スタイリングや装備内容、走行性能まで、ジムニーファンにも、そうでない人にも受け入れられる要素ばかり。そう、旧型ユーザーとしてひたすら羨ましいと感じるばかりだ。

ジムニーのアドバンテージは、ヘビーデューティながら、軽乗用車であることも手伝って、気軽に所有できる点にある。それはまさに頼れる道具であり、おもちゃ感覚といってもいい。

そうは言っても、ヘビーデューティモデルがベースであることをお忘れなく。快適性といった面では最近の街乗り軽自動車のレベルに届いていないし、燃費も同様。イマドキの最新レベルを期待してはいけない。その代わり、イマドキのクルマが失った愉しさが詰まっていることは、いちユーザー(旧型だけど)として保証する。



文/吉田直志 写真/大子香山 編集/iconic

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ジムニーの伝統といえるラダーフレーム構造を採用。ボディがどんなに衝撃を受けて変形しても、フレームが歪むことなく走行を可能とする本格4WDの証だ。

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サスペンションは3リンクリジッドアクスル式を採用。もっと快適なサスペンション形式は存在するが、ジムニー本来の走破性を追求するうえで選ばれたものだ。

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インテリアもシンプルそのもの。水平基調のデザインは悪路を走った際に、車両が水平かどうかなど、車両姿勢を把握するためのものだ。余計な装飾はないのが好印象。

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フロントシートはなんと10mmという細かいピッチでシートスライドが可能。これもどんな体型の人が座ってもベストなポジションが取れるようにと、実用性を重視しているから。後席にはシートリクライニング機構を備える。

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スクエアなラゲッジ形状は、一切の出っ張りがなく、荷物がスムーズに野乗せられる。フラットフロアも道具を積むには大切な要素だ。

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