今年はグッチ製品が日本で初めて正式に紹介されてから60周年という節目の年である。日本のファンへの感謝、そしてこれからも日本とのつながりを深めていきたいと、様々なイベントを打ち出してきたが、今回の「Gucci Cosmos」はその集大成。日本に現存する最も古い建築の公立美術館「京都市京セラ美術館」を舞台に、京都の豊かな文化的背景と融合し、長く語り継がれるような特別な体験を企画しているのだ。

そもそも「Gucci Cosmos」は、100年以上にわたるグッチの歴史の中でも特にアイコニックなデザインを先進的な演出で展示する展覧会として、世界を巡回してきた。グッチの革新の歴史とクリエイティビティの伝統を、時の螺旋をさかのぼるようなイマーシブな展示によって紹介。フィレンツェにあるアーカイブ収蔵庫の扉を開き、歴史的な逸品やシンボルが時を経て生み出されてきた道程を明らかにしながら、グッチの伝統とクラフツマンシップ、そのアイコニックなデザインやアイテムの進化を見せてくれる。

上海とロンドンでの開催に続く本展では、日本および京都の独自の視点を織り込み、京都市京セラ美術館所蔵品もグッチのアーカイブとともに展示。時代や国、文化の境界を超えて無限のクリエイティブな対話が交わされているグッチの宇宙─Gucci Cosmosを体現している。

グッチ創設の地であるイタリア･フィレンツェと、1965年より姉妹都市関係を結んでいる京都市。これまでもグッチは京都の町を舞台に様々なコラボレーションを実現してきた。 1921年のブランド創設以来途切れることなく継承されてきたブランド理念と、常に刷新され続けていくインスピレーションとクリエイティビティを辿りながら、京都を舞台に新たなグッチの魅力を発見してほしい。