サステナブルを推進するJLR、そのPHEVが今、狙い目の理由とは?

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サステナブルを推進するJLR、そのPHEVが今、狙い目の理由とは?

2039年までにネットゼロカーボンを目指しているJLR(ジャガー・ランドローバー)。車両からの排気ガスだけでなく、車両の製造過程などを含めて、Co2排出ゼロを目標としている。すでに、ジャガーブランドは2025年にピュアEVブランドへ進化することを発表。ランドローバーでは、2030年までに「RANGE ROVER」「DISCOVERY」「DEFENDER」のすべてのブランドでEVモデルを展開予定でいる。

自動車業界は現在、EV化の過渡期といえるが、そこで注目されるのがPHEV(プラグ・イン・ハイブリッド)モデルだ。ランドローバーでは2017年からその導入を進めており、現在、同ブランドを代表するラグジュアリーカー「RANGE ROVER(レンジローバー)」、オンロードの性能を高めた「RANGE ROVER SPORT(レンジローバー スポーツ)」、ミドルクラスの「RANGE ROVER VELAR(レンジローバー ヴェラール)」、街中でも乗りやすいコンパクトサイズの「RANGE ROVER EVOQUE(レンジローバー イヴォーク)」にはPHEVモデルが用意される。

「RANGE ROVER」「RANGE ROVER SPORT」「RANGE ROVER VELAR」「RANGE ROVER EVOQUE」
クルックフィールズの太陽光パネルを背景に、PHEVのモデルが導入された「RANGE ROVER」「RANGE ROVER SPORT」「RANGE ROVER VELAR」「RANGE ROVER EVOQUE」。

様々なEV車の取材や試乗を通じて感じることは、日本ではまだまだEV車を使用するにあたっての環境整備が遅れているという点だ。急速充電の施設も少なく、また都内の集合住宅においては、新規で充電施設を設置することも難しい。そうしたマイナス面をカバーしつつ、環境にも配慮したカーライフを送るに最適なのは、実はPHEVなのではないだろうか。

充電環境が充実しているとは言い難い日本において、EV車での長距離移動には不安を覚える方も多いだろう。PHEVであれば、長距離移動はガソリンエンジンを使えば、航続距離の心配もない。一方で、街中の短距離のドライブであれば、電気で動き、排出ガスゼロをかなえるEVのほうが経済的にも環境的にもエコである。日本のEV環境の実情を鑑みると、PHEVはベストな選択といえるだろう。

では、実際問題、その乗り心地はどうか。今回、レンジローバーのPHEVの試乗会が千葉県木更津市にあるサステナブルファーム&パークの「クルックフィールズ」で行われた。「循環」をテーマに、30ヘクタール以上の敷地の中には有機栽培にこだわった畑や牧場、そして自然な丘陵の傾斜を生かしたトータル発電量2.4MWのメガソーラーが設置される「クルックフィールズ」。循環型社会を実現し、サステナブルな未来を体感するにはうってつけの場所だ。

試乗したのは「RANGE ROVER SPORT AUTOBIOGRAPHY P550e」。3リッター直6ガソリンターボエンジンと最高出力160kwの電気モーターを搭載し、走行モードに「HYBRID」「EV」「SAVE」があり、ディスプレイで瞬時に選択できる。

「RANGE ROVER」らしいラグジュアリーなボディの構造、インテリアはそのままに、ダイナミックな走りを実現するのが「RANGE ROVER SPORT」だ。フル充電時はEVモードで最大120km(WLTP)走行可能で、そのスムースな走りは無論、健在。「HYBRID」モードでは、さらに走りのギアが上がるような感覚で、スポーティな走りを楽しむことができる。

有機栽培にこだわった約2万坪の大規模なオーガニックファーム、牧場では水牛を育て、自家製のチーズ工房で新鮮なチーズも製造。計2.4MWの発電量を誇るソーラーパネルが設置され、施設内で使用する電力、動力、燃料、冷暖房などを可能な限り再生エネルギーを活用している。

とはいえ、ガソリンモデルに比べてPHEVモデルは価格が高いのも実情だ。ここで、ランドローバーブランドは勝負に打って出た。なんと、2025年から展開するモデルに関しては、ガソリンモデルと変わらない値段へと“PHEVモデルの値下げ”を発表したのだ。ここに、同ブランドのサステナブル目標への本気度がうかがえる。

先述の「RANGE ROVER SPORT P550e」の価格は1399万~1685万円となり、従来の1654万〜1943万円からかなり引き下げられている。また、「RANGE ROVER VELAR P400e」は2024年PHEVモデルの価格は1256万〜1317万円であったが、2025年PHEVモデルの価格は、ガソリンモデルとほぼ同じの1074万〜1208万円に改定された。「RANGE ROVER EVOQUE」のPHEVモデル「AUTOBIOGRAPHY P300e」は2024年モデルが1036万円だったのに対して、2025年モデルは964万円という値下げだ。

サステナビリティへ目標達成への第一歩として、ランドローバーがPHEVに注力しているのは、すべてのお客様がフルEVに対応できるわけではないということを、念頭に置いているからだ。短距離の都市移動はEVで、長距離移動ではガソリンでという使い分けを推奨することで、より多くのユーザー、そしてリアルなニーズに応えようとしているのだ。 しかも、車両の走行モードを自由に選べる点も便利だ。それでいながら、価格はガソリンエンジンモデルと同等を実現。いま、選ぶべきは、断然、レンジローバーのPHEVなのだ。

レンジローバーの公式サイトは こちら

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