あなたはシャンパーニュ騎士団をご存じだろうか。日本ではあまり馴染みがない言葉の響きにイメージがつかめない方も多いだろう。シャンパーニュ騎士団とは360年以上前に設立されたフランスの由緒正しきシャンパーニュを愛する人々の親睦団体である。
この歴史ある団体が2023年に新たなる称号としてエキュイエを創設した。
シャンパーニュ騎士団とは
1656年にルイ14世宮廷の貴族たちの優雅なワインの愛好会“オルドル・デ・コトー” として設立された。フランス革命前に活動が停止していたが、1956年にシャンパーニュ生産者の働きかけにより復活。日本では2006年に支部が結成され、シャンパーニュ騎士団と名乗っている。
シャンパーニュ騎士団は世界各地で支部を展開しており、シャンパーニュの普及や発展に貢献した個人を認定し、称号を授与することで新たな会員を迎えている。シャンパーニュ騎士団の会員名簿には王族や政財界のVIP、文化芸術界の著名人などが名を連ねる。
シャンパーニュ騎士団の称号
騎士団から叙任される称号としてChevalier(シュヴァリエ)=騎士、Officier(オフィシエ)=将校といった中世の騎士たちの階級制にならったものがある。叙任された方はシャンパーニュ騎士団の一員として引き続きシャンパーニュ業界のために貢献していくことを期待される。叙任には厳しい審査があり、業界関係者の推薦が必要である。
新たなる称号・エキュイエ
1723年にヴェルサイユ宮殿の晩餐会でシャンパーニュが初披露されてから300年目となる2023年に日本支部でもエキュイエが創設された。エキュイエは、会員による推薦、講座の受講、その後の認定試験に合格することで認定される。
ブロンズ、シルバー、ゴールドの各講座で段階的にシャンパーニュやフランスのアール・ド・ヴィーヴル(美的生活)に関する知識を学んでいくプログラムとなっている。2023年12月には、その年のエキュイエブロンズコースを修了した1期生を対象とする第1回エキュイエ叙任式と祝賀パーティーがフランス大使公邸で華やかに開催された。次回のエキュイエ・ブロンズ講座は2025年に予定されている。