2022年に刊行された『世界一わかりやすい 腕時計のしくみ』の第2弾として、「複雑時計編」が発売となった。本書ではここ数年ブームが続いている複雑時計に絞って、その魅力的な機能や難解に動く「しくみ」を、とにかくわかりやすく解説。奥が深いさまざまな複雑機構のしくみをご紹介しよう。
複雑機構の傑作ムーブメント【Cal.P4100】
新たに発明し、あるいは既存の機構を高性能に進化させる。複雑機構は、それを製作する時計ブランドの腕の見せ所だ。同じ機構を、いかにして独創的にして他社と差別化するか? 光るオリジナリティを、探る。
Cal.P4100
裏蓋側にも技ありな新自社製ムーブメント
マイクロローターを比重が大きな22金製とすることで、巻き上げ効率を向上。ディスク式の月表示の内側には、閏年表示が備わり、さらにその下には4桁の西暦表示も装備する。暦がズレた際も、主時針だけを1時間刻みで進められる機能を使って合わせられる。
パーペチュアルカレンダー
パネライ[ルミノール パーペチュアル カレンダー ゴールドテック™]
外装の美しさでも秀でる初の複雑機構
ブルーダイヤルが、繊細なサンレイ加工で煌めく。ケースは鮮やかな赤みが色褪せない独自の18金製で、サテンとポリッシュとに仕上げ分けている。自動巻き。径44mm。ゴールドテックケース。アリゲーターストラップ。
GMTと全暦表示が連動
パネライは2005年から、さまざまな自社製ムーブメントを生み出してきた。パーペチュアルカレンダーが実現されたのは、2022年。一目でパネライの時計だと分かる特徴的なダイヤルデザインを極力損なわぬよう、日付と曜日の各表示窓を3時位置に並列。そしてこの機構には不可欠な月表示を裏蓋側に置いているのが実にユニークである。
さらに時分針と同軸に、12時間式のGMT針を装備。主時針側はリューズで1時間刻みで前後に動かせ、現地時間に合わせられる設計で、各暦表示も連動するというのは、極めて革新的だ。第2時間帯の表示が不要な時にはGMT針と主時針が重ねられ、ダイヤルがすっきりする。またスモールセコンドと同軸には、ホームタイムの24時間表示が備わる。
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『世界一わかりやすい 腕時計のしくみ【複雑時計編】』
定価:2,420円(税込)
発⾏・発売:株式会社世界⽂化社
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