キズは溶接で消すのが常識!?
セイコーの最新リペア技術
独自レーザー溶接技術を駆使した新発想の修復
手元につけるアイテムだけに、日常的に使用していればケースなどには傷がついてしまうもの。これまで、その種の傷は研磨で削り取るのが一般的な手法だった。しかしセイコーでは、レーザー溶接を駆使した「外装リペアポリッシュサービス」を、約2年の試験期間を経て実現させた。
先述のように削って消すという方法は浅いキズにはある程度有効だが、深いキズの場合、ケースフォルム自体が微妙に変わってしまうことも。特にグランドセイコーの製品は、美しい平面と計算された稜線こそがデザイン上の大きなポイント。そこで元々のケースフォルムをできるだけ変えない修復法として、独自技術による「レーザーレストア」が編みだされたのだ。
ケースと同素材を用い、パルスレーザーで傷を埋め戻すという手法は、マイナスではなくプラスといえる逆転の発想。さらに溶接の後、ザラツ研磨とバフがけを施すとのことで、全方位からパーフェクトな仕上りとなるのだ。対応可能なモデルはステンレススティール、ブライトチタン、貴金属など。ただし深い打痕キズや広範囲なキズ、それに強度にかかわる部分の修復は受け付けられない場合もある。気になる人は、ぜひこの新開発のリペアにトライしてみよう。
DATA
【修理料金】
ケース部分のリペア代
2万5300円~
「外装リペアポリッシュサービス」は、部位ごとに料金が設定されている。ケース部分に関しての修復料金は、2万5300円~。オーバーホールと合わせて依頼することで、料金割り引きのサービスあり。(セイコーウオッチお客様相談室)