スーツ大賞2021 オーダーの際にも参考になる
【ファブリック スーツ大賞】Fabric Suits Award
オーダースーツで選びたい生地大賞もPick Up!
( Fabric )スキャバルの「ザ ロイヤル」
“本気で打ち出されたスーパー100’s”
――篠塚さん
「スーパー100’s原毛を用い目付けは280g。柔らかながらコシがあり、仕立て映えにも繋がる生地です。厚さも丁度よく日本なら3シーズン着用できるところもいい。スーパー値が高ければ高いほどいいという風潮の中、改めてスーパー100’sこそベストバランスだということを教えてくれます」(篠塚さん)
( Fabric )ラッシャーミルズの「ロイヤルギャバジン ヘリテージ」
“英国トレンチの生地をマツキが復刻”
――篠塚さん
「ラッシャーミルズの倉庫に眠っていた昔の英国製トレンチに使われていたウールギャバジンを、マツキのオーダーで復刻したこちら。コートにも使われる生地ですから目付けは380gと重めですが、その分仕立て映えし、長持ちする。服好きな方にこそおすすめしたい生地ですね」(篠塚さん)
( Fabric )ドーメルの「15.7μ 4PLY」
“オリジナルを上質に進化させている”
――津田さん
「スーパー160’sに相当する超極細な原毛を用いつつ、それを4プライで太く紡ぎ、経緯双糸使いした贅沢な生地。ドーメルが持つヘリテイジが上質に進化されています。仕上がりはオリジナルが持つ英国的なコシがありながら、原毛の細さによるとろみと柔らかさもあるのが現代的」(津田さん)
( Fabric )スタンドイーブンの「オックスブリッジ フランネル」
“仕立てる面白みがある華やかなフラノ”
――山浦さん
「英国の老舗マーチャント、スタンドイーブンの珠玉のフランネル。スーパー120’sの梳毛と紡毛を組み合わせて織り上げられ、両面を毛羽立たせる伝統的なダブルミルドフィニッシュで仕上げたことでとてもソフトな風合いです。定番のグレー以外の色味が豊富に揃うのも楽しいですね」(山浦さん)
事前アンケートを元に、編集部がピックアップした本アワード受賞スーツのことをよく知る3名にお集まりいただき、生地にフォーカスした座談会を行った。
Profile
[中央左]リングヂャケットマイスター 206青山店 スタッフ兼プレス
津田京樹さん
国産スーツの最高峰であるリングヂャケットにて、青山店で店頭に立ちつつプレス業も兼任。既製服からオーダーフィッティングまで豊富な知識と経験を有する津田さん。
[中央右]日本橋三越本店 紳士服オーダーバイヤー
山浦勇樹さん
日本橋三越本店のメンズ部門のバイヤーにしてオーダー部門を統括する山浦さん。
[右]Y&Mコミュニケーションズ PRマネージャー
篠塚 剛さん
日本のメンズスーツに特化したアタッシュドプレス「Y&Mコミュニケーションズ」のPRマネージャーとして活躍する篠塚さん。
[左]編集部
橋本慎司
司会を担当した編集部・橋本。小誌では生地特集を手掛けることも。
[MEN’S EX Winter 2022の記事を再構成]
※表示価格は税込み