幾度、訪れても京都には飽きが来ない。たとえ「しばらくはいいかな」と思っても、折に触れてまた行きたくなる。コロナ禍で大打撃を受けた観光都市だが、2年以上経って訪れてみるとそんなことはどこ吹く風とばかりに相変わらずはんなりとした空気感が漂っていた。そのいかにも京都らしいしたたかさに驚きつつ、妙に納得できる。そして今回の訪問で、新しい京都の魅力に気づくことができた。
京都駅南側が今、おもしろい
十条にある“ザ・レインホテル”が今回のお宿。京都駅より南側は東寺か任天堂に行ったくらいで、ほとんど縁がなかった。“新しい感覚の京都滞在を体験できるデザインホテル”というだけあって、たしかにおもしろかった。
北欧風のしつらえだけど、ほっこりしすぎない。インテリアはグレーとブルー、そして木の温もり。うん、いい意味で京都っぽくない。ラグジュアリー和モダンなど安易な方向に流れていないのが、新鮮でいてかつ、心地いい。
コロナで出かけられなかったここしばらく。最初の旅行だから、ランチから楽しもうと新幹線でのお弁当はガマンした。とはいえ、何も決めていない。部屋の用意ができてるそうで早めにチェックインさせてもらい、フロントで相談する。