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内外装の仕立てはアッパークラスへと進化

三菱アウトランダーPHEVモデル
ボディサイズは全長4710×全幅1860×全高1745mm(Gのみ全高1740mm)。

スタイリングからは、ずいぶんと立派になったなといった印象を受けるが、実際には全長は15mm、全幅は60mm、全高は35mm増えただけ。アッパークラス感を印象付けているのは、三菱のこれからのデザインコンセプトとして掲げられた「BOLD STRIED」によるところが大きい。フェイスには機能をゾーニング化した「DYNAMIC SHIELD」コンセプトを採用し、次世代の三菱フェイスを表現。サイドは厚みを感じさせるドアパネルやフェンダーフレアのラインによって重厚感をデザインし、飛行機の垂直尾翼をモチーフとしたDピラーはスポーティさを印象付ける軽快さだけではなく、力強さも同時に手に入れているところがポイントだ。リアは、かつてRVブームだった頃に皆が装着していた背面式スペアタイヤをモチーフにしたという「HEXAGUARD HORIZON」コンセプトをベースに、同社のSUVにも表現されてきた安心感や堅牢性、さらには走破性の高さをデザインしたとか。このリアビューのみ、どこかで目にしたことがある感を覚えるが、全体的には質感があふれ、三菱オリジナルを感じさせる仕上がりとなっている。

12.3インチのメーターディスプレイ
水平基調のインパネに、各種情報も表示する12.3インチのメーターディスプレイを備えた。

インテリアは、三菱のインテリアデザインコンセプトである「HORIZONTAL AXIS」を採用。これはトレンドともなっている水平基調をベースとしたものだが、SUVにこだわりのある三菱として車体の姿勢変化を掴みやすいという機能をベースにしたもの。そこにソフトパッドを大胆に組み合わせたレイアウトや、北米でSUVのクラス感をアピールするためには不可欠とされるコンソール幅を意識的に確保。上質感を強く意識させる仕上がりとなっているだけではなく、このクラス(価格帯)で実現しているところにトピックがある。操作系では、目にしてわかるはっきり感、手に触れてわかるしっかり感を作り込んだ「MITSUBISHI TOUCH」をデザインし、そこからもアッパークラスへとステップアップしたことを強く印象付ける内容となっている。

三菱アウトランダーPHEVモデルのシート
Pのシート地にはセミアニリンレザーを採用。Gは人工皮革と合成皮革のコンビ、Mはファブリックが標準とされた。

シートは、広げられたボディによって、カップルディスタンスやシート間の足下スペースを拡大し、フロント、リアともにゆとりを感じさせる、つまり快適性につながる安心感を作り込んでいる。特にリアシートはショルダー部までしっかりとサポートしてくれるデザインとしており、座った瞬間はアッパークラス感を覚えさせる。ただし、長時間座っていると、シートポジションがしっくりと来ず、居心地がいいシートかと問われると、素直にうなずけないところがある。そのシートポジションは、足下スペースを広く確保しているものの、腿のサポートに不足があり、しっくりと来ない。このあたりは、欧州車の、シートサイズは大したことないけど居心地がすこぶるいい、とは対局にある、と捉えてもらえると理解しやすいかもしれない。

三菱アウトランダーPHEVモデルの後部座席
3列目シートは床下収納となり、ラゲッジは7人乗りでもフラットな床面で使い勝手を5人乗りと同様に。

賛否があるとはいえ、これまでのモデルでは組み合わせができなかったPHEVシステム+サードシートを実現できたところはトピックといえよう(サードシートレス仕様もあり)。ただし、大人が座ると、ポジションに無理がある上に、ルーフに頭が当たってしまうため、体の小さい方専用と考えておいたほうがいい。

三菱アウトランダーPHEVモデルのラゲッジルーム

ラゲッジルームは、使い勝手や広さに至るまでマイナス面を感じさせない、使えるスペースを手に入れた。たとえば、先のサードシートは左右一体式ではあるが、ヘッドレストを取り外さずフロア下へと格納でき、フラットなフロアを実現。さらにそのフロアは開口部の床面幅を広げ、段差を小さくすることで、荷物の積み下ろしをしやすくしていた。また、エレクトリックテールゲートの開閉速度はこれまでの8秒から4.5秒へとアップさせ、さらにゲートの開く高さを任意に設定できる機能も用意しているなど、トピックは数多い。

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