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トヨタの出資は「モビリティ」への探究心を感じさせてくれる

空飛ぶタクシー
トヨタは、同社との協業で空のモビリティ事業にチャレンジすると発表。生産技術の見地で技術開発に関わるとともに、トヨタ生産方式のノウハウを共有する、という。

そんなJoby Aviationには、トヨタ自動車を含めた日本勢から多くの資金が集まっている。Joby Aviationが総額8億2000万ドルの資金調達を行った「シリーズC」(4回目の資金調達)では、20社が出資した。そして、トヨタ自動車はリードインベスター(資金調達時における最大出資者)として3億9400万ドルを拠出している。

20社の中身を見てみるとトヨタ自動車のほか、あいおいニッセイ同和損保(トヨタグループと親密)、Global Oryx Limited(トヨタのサウジアラビアでのパートナー、アブドゥル・ラティフ・ジャミール創業一族のファミリー・オフィス)、SPARXグループ(未来創生ファンドをトヨタと運営する仲)、トヨタAIベンチャーズ…など、4社からトヨタ自動車の影がちらほら。

2021年Joby Aviation社のファクトシートから抜粋した出資リスト
2021年Joby Aviation社のファクトシートより抜粋。投資家のトップにトヨタ自動車が名を連ねている。

そのほかパッと見、日本っぽい会社では東レがカーボンファイバーのサプライヤーとして、Joby AviationのeVTOLの開発に参画している。

電気自動車の普及よりも空飛ぶタクシーの本格運用開始のほうが、よほどパラダイムシフトだと思えてならない。また、そのようなプロジェクトに陸上移動手段を得意とするはずのトヨタ自動車が参画していることに、「モビリティ」に対する強い探求心(もちろん、利益追求の側面もあろうが)を感じさせてくれる。

2024年が待ち遠しい。

文=古賀貴司 写真=Joby Aviation 編集=iconic

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