年相応の「似合う」を考える
「わきまえたうまさ」を装う「1.5柄」をマスターせよ

社会人として年齢を重ねるにつれ、役職も変わる。それとともに装いも変わっていくのは自然なこと。いつまでもパターン化した装いに固執せず、働き盛りの30代、40代は、年相応に装いを格上げしていきたい。
50代に向かっていく40代に似合うもの
貫禄や渋みが出始め、纏いたいのは「風格」の40代。精神的余裕を感じさせる上品な遊びも見せられるようになりたいところ。色の選択や考えられた小物使いがカギになる。
ライトグレーのスーツで顔周りを明るく見せて
「威厳」を見せたい

風格と“うまさ”を見せるスーツを

ベーシックなグレーやネイビーのスーツは、年齢に関係なくずっと着られるものだが、この年代になったらそれらの色を違ったトーンで取り入れ、定番的なものでも表現の引き出しの多さを印象づけたい。ダークネイビーから赤みがかったナス紺やチャコールグレーからぐっと印象の和らぐライトグレーを選ぶなど。さらに、風格を出すのにぴったりなストライプやダブルブレステッドスーツが馴染む年代でもある。
小物使いは…
個性の見せ方を上品に楽しもう

手元のカフリンクスで遊び心をちらり。年齢や経験値の積み重ねから、嫌みなく楽しめるのがこの世代。色や柄をタイなどと合わせれば、センスの良さもアピール。
そろそろ「ゴールドケース」も選択肢に

ゴールドケースの腕時計が似合うようになるのも貫禄が増す40代ならでは。ただし、ギラギラした主張の強いものはやりすぎ。あくまでシンプルかつ端正な文字盤のものを選び、上品さを心がけるのをお忘れなく。

ファッションディレクター&スタイリスト
森岡 弘さん
メンズクラブ編集部を経て、独立。雑誌、広告、ブランドのコンサルティングなど、幅広くファッション業界で活躍する。
※表示価格は税抜き
[MEN’S EX 2020年10月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)