ドレスな男の常識学【Study with M.E.#22】パンツでプレスをするべき場所は?
デスクワークによって、クリースラインが消えやすい季節。その訳は、通勤や外回りによる汗と薄い夏素材のパンツが多い点だ。勿論、特殊加工や摘み縫いする永久クリースを用いれば、消えて無くなることはないのだがすべてのパンツに施すことは難しい。
そこで、パンツにプレスを当てる行為が紳士には求められるのだ。くたびれたパンツもクリースラインが入ればグッと端正な印象になる。以下、ポイントを押さえて今週末、トライしてみてはいかがだろうか。
部位によって異なる、プレスの方法をマスターしよう。
A.プレスしない
B.しっかりプレス
C.軽くプレス
脛部分から順に仕上げていくのがコツです!
左右の縫い目を合わせれば、パンツの前面をちょうど2等分に折ることができる。まず半分に折って脛をプレスして起点を決め、その後にふくらはぎ側をプレスしよう。そして、脛の線がベルトループもしくはプリーツと一直線に繋がるようにアイロンを当てれば完成。もも裏は軽くシワを取るくらいのプレスでOKだ。
3ステップでできる! クリースラインを作るプレスの順番とは?
1.脛→ふくらはぎの順で
2.ベルトループとクリースを一直線に
3.もも裏はシワを軽くとるだけ
<解説>
プレスをかける際のコツとはー
アイロンはスタンプするように押し当てる
生地には地の目があり、アイロンを滑らすと、地の目の方向が変わって型崩れの原因になることがある(テーラーはアイロンプレスで意のままに地の目を変え、生地を立体的に形作る)。そのため、プレスはスタンプを押すように垂直に力を入れて行うのが正解だ。当て布はできるだけ凹凸の少ないものを選ぼう。
[MEN’S EX 2020年8月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)