大人の日常生活は、微妙なピンチの連続です。適切な言い訳を繰り出して、自分を守りつつ周囲のストレスを最小限に抑えましょう。
最新のビジネス用語を使ったら微妙に言い間違えた・・・・・・
新しいビジネス用語をさりげなく使うと、何となく仕事ができそうに見える気がします。そんな幻想を抱きつつ、重役も居並ぶ会議の場で、最近覚えた「シュリンク(縮小)」を使ってみました。
ところが「ここ数年、市場(しじょう)全体がシュリンクしていく中で」と言おうとしたのに、うっかり「シュリンプしていく中で」と言ってしまい……。専務には「ん、エビになったのか?」と突っ込まれ、ほかの人たちも苦しそうに笑いをこらえています。言い訳の力を借りて、少しでも失態をカバーしましょう。
この状況で「滑舌が悪くて申し訳ありません」と、暗に「間違ったわけじゃない」と匂わせるのは、最悪の対応。往生際の悪さや人としての器の小ささが強調されてしまいます。
素直に「失礼しました。エビ好きなもので」と謝る手もありますが、いっそのこと開き直って、「そう、現在の状況はシュリンクどころではなく、まさにエビのように後ろに後ろに進んでいると言っても過言ではありません」などと強気に言い切ってさらなるウケを狙うのも一興。
「えー、私の情報によると、昨今のウォール街あたりでは、完全に茹で上がった状態を指す『シュリンプ』という表現が広まっているらしく……」そんな大ウソを繰り出すのも楽しそうです。もし適当なこじつけが思い浮かばなかったならば、「カッコつけて使ってみましたが、慣れないことはしないほうがいいですね」と頭をかけば、この手の背伸びは誰しも身に覚えがあるだけに、共感と好印象を持ってもらえるでしょう。
言い訳の極意
開き直って、間違いの上に
明らかなウソを重ねて
機転や愛嬌を強調する――
それもまた言い訳なり。
[MEN’S EX 2020年5月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)