全国津々浦々まで足を伸ばしたくなる魔力を持つ、名湯。泉質の確かさや浴場の心地よさをポイントに各界の温泉通がお勧めの一軒をご紹介。湯の温もりがいちだんと恋しい季節、雑多な日常をしばし忘れに訪れてみたい。

温泉通としても名高い日本文学研究者
ロバート キャンベルさんお勧めの
石葉 （神奈川県・湯河原温泉）

温泉通としても名高い日本文学研究者
ロバート キャンベルさん
日本文化への関心から温泉にも精通し、ラグジュアリーな湯宿から湯治場まで気軽に足を運び、魅力を発信。温泉にまつわるシンポジウムや講演にも招かれるなど、温泉業界の中でも一目置かれる存在。

外傷に効く「傷の湯」とも言われ、関東で最も歴史ある温泉の一つ、湯河原温泉。桜や紅葉など季節の便りが身近に感じられるこの地で、その魅力を凝縮した一軒がこちら。温泉は、無色透明で約75度という高温で湧出する自家源泉。その力強さが、体を芯から温めてくれるとリピーターが多い。「大浴場だけでなく、客室風呂も源泉掛け流しなのが嬉しい。たっぷりと満たされたちょっと熱めの湯を独り占めしていると、これ以上の贅沢はないと実感します」とキャンベルさん。客室で一皿ずつ配膳される、相模湾や箱根の山海の幸をふんだんに使った料理を、もう一つの楽しみに訪れてみてはいかがだろう。

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