「トレンドの黒」か、「トラッドの紺」か。ブレザーの流儀

青春時代にアイビーを通った世代であれば、ブレザーの着こなしに一家言あるかもしれない。しかし、何にせよ時代に即したアップデートは必須。ここでは再び脚光を浴びるブレザーの、現代における新しい着こなしを提案したい。
まず、注目すべきはブレザーの色である。トレンドで選ぶなら、黒。ブレザー=紺のすり込みからか、これが黒というだけでぐっと新鮮に映る。コーディネートは黒のシックさを活かすべく、タイもシャツもパンツも、モノトーンに徹したい。明暗のコントラストの効いたそのスタイルは、落ち着きの中に芯の通った力強さを秘める。
では紺ブレは過去のものかといえば、そんなことはない。しかし今なおBDシャツにレジメンタイではセンチすぎるから「紺ブレはニットで着流す」を実践されたし。これならトラッドの正統性を醸し出しながら、さらりと今どきの抜け感も演出できる。休日スタイルを品よく装うにも、もってこいだ。
【Black BLAZER】
黒ブレのタイドアップはモノトーンで締める
LUCA GRASSIA / ルカ グラッシア

3代続くナポリのサルトリアが手掛けるブランドの、贅沢なカシミアウール製の”黒ブレ”を主役にしたスタイルだ。Vゾーンには白×グレーのストライプシャツと黒基調の花小紋タイを合わせ、ボトムスにはグレンチェック柄のグレーパンツを選択。柄と柄を組み合わせてさりげない重奏感を表現しつつ、モノトーンに徹することでシックさが際立ち、シャープな印象に。