遠く離れた街でもそこに馴染みができれば、知らぬ土地もHOMEになる。きっかけは美食。それが人との縁と街への愛着を生む。日本中に馴染みを持つ達人に、特別な「美味しい」を聞いた。
「味、人柄、パフォーマンス力に惚れた」
ホテルマネジメント会社勤務 掛井智也さん × 大阪・北新地「なか川」
大将が10年かけて辿りついたヅケの味
ホテルやレストランを開発・運営する掛井さん。流行り廃りに左右されない、街の価値を上げる場所作りにこだわる。サービスに深み、オリジナリティが生まれ、どれだけ愛される続ける店となるか、それを追求することが自分にとっての王道だと語る。そんな掛井さんが挙げる、大阪・北新地の名店が、「なか川」だ。
「ここの珠玉の逸品が、マグロのヅケ。いつどんな場でも同じクオリティを出したい、口の中に入れたときに旨味が広がる食感を目指したいと、大将が試行錯誤して追求してきたこだわりの賜物です」そしてもう一つの名物が、大将の「しゃべり」。それは「愉しいという気持ちで、美味しさを味わって欲しい」という大将の想いから生まれるパフォーマンス。
「”美味しかった”だけでなく、”楽しかった、元気になった、明日も頑張ろう”そんな気持ちでお店を後にできる場所ですね。お鮨のクオリティと大将の心意気に、また来ようと思うのです」
なか川
住所:大阪府大阪市北区曽根崎新地1-3-9 GOTS北新地ビル一号館3F
TEL:06-6345-0714
定休日:日曜・祝日
※8名以上貸切での予約のみ営業
Profile
ホテルマネジメント会社勤務
掛井智也さん
様々な街での提案のため、北海道から沖縄まで、なかでも関西・名古屋・福岡は、合わせて年間80回は訪れるという。各地の名店の店主ともいい関係を築き、続けている。
[MEN’S EX 2019年7・8月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)