「キートン」や「アットリーニ」に袖を通すのは服好き。「チャルディ」や「パニコ」を知っているのは服のマニア。もし、「ピッチリッロ」や「ボルボニカ」を愛用しているなら、相当なナポリ仕立ての通である。ナポリの服だけに絞り込んだ、オーダーメイド専門の優雅な空間が静岡にある。
今月のいい店(ショップ)
静岡県 – プロフェソーレ・ランバルディ
教えてくれる人
ファッションジャーナリスト
矢部克已さん
メンズファッション誌編集部を経て渡伊。本国の服飾文化を吸収して帰国。ピッティ・ウォモを欠かさずに取材。常に「ファッションの現場」が気になるいま、この連載に力を込める。
ナポリという文化を通して仕立て服の楽しみを伝える
一日、多くてもふたりの接客。サロンのような寛ぎの部屋
南イタリア・アマルフィの一画を思わせる、こぢんまりとした迷路のような白い建物。その2階の一室に向うとプッチーニのオペラが聞こえてきた。インターネットで探し当てた「プロフェソーレ・ランバルディ」を訪ねた。
【ブログ】
「プロフェソーレ・ランバルディ」のホームページにアクセスすると、夥しいブログに驚く。2017年1月20日に第1弾をアップ。”ナポリでもアットリーニは人気なのか?”というお題だ。以降ブログは、ナポリ仕立てやサルトリアの個性などが頻繁に綴られ、グイグイと読み込ませる。
【人物】
オーナーは大橋楓也(ふうや)氏。高校卒業後に訪れて感動したナポリの文化と、それまで仕事にしていたブログやデザインを合致させれば、満足できる仕事になるだろうと、’17年、まだ23歳の時にオープンした。