
Good Owner!
2003年「リオ・ビアンコ」に入社し、
先代から社を引き継いだ斎藤氏。
これからのシャツづくりを担う人格者だ。
【技術】
先代が一から営業を始めた。「リオ・ビアンコ」のシャツが認められたのは、受注先からの細かい注文をいくつもクリアし、巧みなシャツをつくってきたからだ。かつては、シャツの脇部分の縫製は、2本針による「巻き縫い」が主流だったが、地縫いした後に生地を伏せて縫う「巻き伏せ」に転換。しかも、伏せる生地の幅は3mmや、さらに2mmまで攻めた繊細な仕様にも応える。そして、ステッチの幅も柔軟に対応する。3cm間で21針や23針は当たり前だが、オーダーメイドのシャツでは、38針という驚異的なステッチも可能だ。シャツの出来映えを決める、最も大切な襟付けは、前立て部分(襟元)を職人の微妙なさじ加減で巧みにいせ込んで縫製。その結果、タイを締めたときに、襟元が美しく引き立つ。
【ポリシー】
“日本一美しいドレスシャツづくり”が斎藤社長の信念。先代が工場を引き継いだときに掲げた”技術は愛”という社訓は、働く職人たちの熱意にも支えられたのが原点になっている。いまもシャツづくりに深く通じている揺ぎない精神だ。
リオ・ビアンコの技術(写真3点)
[MEN’S EX 2019年5月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)