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(3)腎臓の機能低下

 腎臓の機能が低下していると尿酸を正常に処理できなくなって、体内の尿酸が増えてしまいます。これらの臓器の機能は年齢とともに低下していきますし、高血圧や糖尿病、肥満も腎臓に負担をかけるので気を付けたいですね。水分補給をしっかりして、排尿を促してあげることも大切です。

(4)過度のアルコール摂取

 アルコール飲料を飲むと体内で分解される際に尿酸が作られます。どのアルコール類でも代謝されるときに尿酸が作られ、尿酸の排泄を邪魔してしまいます。プリン体の多いビールは飲んでいないから大丈夫!ではなく、アルコールを飲み過ぎないことが痛風の予防になります。

(5)プリン体を多く含む食品の摂取

 レバーや白子、あん肝、魚の干物はプリン体が多いので食べ過ぎないようにしましょう。プリン体は水に溶けるので、肉や魚から取ったスープ(鶏がらスープなど)にも注意が必要です。ラーメンのスープは塩分、脂質はもちろん、プリン体も多く含まれていますので、やはり残すのが賢い選択ですね。

 魚卵はプリン体が多いイメージがありますが、イクラや筋子、数の子はプリン体が少なめ。内臓系がどうしても食べたいときは比較的プリン体が少ない砂肝がおすすめです。ナッツやチーズ、卵、豆腐、枝豆などをおつまみに選ぶとよりGoodですね!

(6)ストレス過多

 ストレスもまた腎臓の負担になり、尿酸を増やす要因の1つです。飲酒量や食事を改善しても尿酸値が下がらないときは、ストレスを疑いましょう。責任感が強く、弱音を吐かないタイプの方は要注意です。適度な運動や趣味など自分なりのストレス発散方法を見つけたり、一息ついてリラックスしたりする時間も大切にしましょう。

 いかがでしたか?食生活の乱れが肥満や内臓への負担につながり、その行く末が痛風や痛風予備軍への道につながっています。「尿酸値が高い」と言われたら、なぜ増えたのか理由を考え、できることから対策を始めてみませんか?

(管理栄養士 岡田明子)

【参考資料】
株式会社三和化学研究所 高尿酸血症・痛風
東京都病院経営本部 食事療法の進め方高尿酸血症・痛風の食事

岡田明子 [管理栄養士]

同志社女子大学管理栄養士専攻卒業後、高齢者施設に勤務し、利用者の食事管理を行う。その後ダイエットサプリメント会社の立ち上げに関わり、自身の13kgのダイエット成功経験をいかして「食べてキレイに痩せる」ダイエットメソッドを確立。その後、独立しヘルスケア関連を中心にレシピ監修や商品開発、講演や執筆活動、テレビなどのメディア出演などを精力的に務めるほか、個人への食事サポートも行い、ダイエットなどに悩む方への個々の生活習慣に合わせた的確な指導に定評がある。食事アドバイスサポート実績は延べ1万人に及ぶ。2014年一般社団法人NS?Labo(栄養サポート研究所)を設立し、栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康事業のサポートとヘルスケア分野で活躍できる人材育成を行っている。著書に『朝だから効く!ダイエットジュース』(池田書店)がある。

ダイヤモンド・オンライン

[ダイヤモンド・オンラインの記事を再構成]
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