2018年11月、東京・浅草橋に「齋藤服飾研究所」がオープンした。こちらは、これまで、英国ブランドの洋服からラゲッジまで、幅広くフィッティングやリペアを手掛けてきた齋藤秀明さんが始めたオーダーサロンだ。一般的なテーラーと異なり、衣装(タキシードやTV番組用)、制服(企業・ショップ)、古着のリサイズ、パーソナルスタイリングの依頼にも対応する。
早くも業界関係者の注目を集めている齋藤服飾研究所で、ブリフトアッシュ代表の長谷川裕也さんのオーダーに同行。オーダーを通じて、いま注目を集める英国的なスタイルの魅力を紹介する。
遂に完成した待望のジャケット
オーダーから約2か月を経て長谷川さんの注文したジャケットが完成した。本企画の前編で紹介した通り、「ロックンローラーの私服みたいな一着」という長谷川さんの希望を反映したものだ。
改めてオーダー品を紹介しよう。ジャケットは真っ黒のハリスツイードを使ったシングル仕様で、ピークトラペルにスラントポケット、サイドベンツ、包みボタンといったディテールが特徴。
納品時には注文主に試着をしてもらい、齋藤さんが入念に仕上がり寸法やバランスフィット感を確認していく。