10m先から目に飛び込んでくるようなあからさまなVゾーンコーデは無粋。1mの距離で初めてその人のセンスの良さが窺える。そんな控えめなバランスが好感度を高めるのだ。
親しみ易さも演出するライトフォーマルな胸元演出に
「華やぎタイ」
結婚式の2次会、親しい間柄の祝い事、恩師を招いての食事会、あるいは仕事絡みの打ち上げやイベント……。そうした場に一人だけ決めすぎて浮くのは避けたいが、かといって普段と変わらぬ装いでは、TPOをわきまえない男と見られる。ガチガチのフォーマルとはいかずとも、いつもより少しだけ改まっていて、華やかな装いで出かけるべきだろう。
そしてそんなときの鍵を握るのがタイ。たとえスーツやジャケット自体は夏らしい軽快な雰囲気のものであっても、ボウタイや柄の効いた光沢タイを締めることでぐっとエレガントな印象となる。大切なのは場の雰囲気を盛り上げようとするマインドだ。
1. FAIRFAX
フェアファクス
オレンジでも深みのある色のため落ち着いた雰囲気。ペイズリー柄も控えめで、昼夜どちらの席でも使えるだろう。少し小ぶりゆえ、シャツの襟型を選ばないのもよい。4500円(フェアファクスコレクティブ)
2. STRASBURGO
ストラスブルゴ
程よい光沢とジャカード表現された和のニュアンスのモダン柄が華やいだシーンで上品かつ洒脱に見せてくれる。柄の群青と黄土色も、合わせる服を選ばない。剣先幅8.5cm。1万8000円(ストラスブルゴ)
3. ERRICO FORMICOLA
エリコ フォルミコラ
明るい紺に細かな幾何学柄をジャカードで配した。こちらも蝶タイとしてはコンパクトゆえ、いろんなシャツに合わせやすい。気楽なパーティならシャンブレーシャツとの合わせも粋。1万1000円(エストネーション)
4. UNIVERSAL LANGUAGE
ユニバーサルランゲージ
柄や素材感の効いた濃色はパーティシーンにも有効。とくに白シャツと合わせることでフォーマル感が一層高まる。伊製の上質生地を用いて日本で縫製。剣先幅8cm。6800円(ユニバーサルランゲージ 渋谷店)
5. TURNBULL & ASSER
ターンブル&アッサー
千鳥格子&大ぶりサイズの正統派の蝶タイ。クラシックな手結びタイプだが、英国最高級の厚手シルク生地を用い、全て手縫いで仕上げているため、美しいディンプルが作りやすい。1万2500円(ヴァルカナイズ・ロンドン)
6. MICHAEL J. DRAKE
マイケル J. ドレイク
胸元をぐっと華やいだ雰囲気に見せる、リッチな光沢のある明るいベージュ。そこにうっすらとグリーンの太ストライプを走らせ、適度に落ちつかせたのはさすがの手腕だ。剣先幅8cm。1万4000円(ビームス ハウス 丸の内)
[MEN’S EX 2018年7月号の記事を再構成]
撮影/若林武志(静物)、筒井義昭(人物) スタイリング/武内雅英(CODE) 文/吉田 巌(十万馬力)