シャツライクな作りが着こなしの幅を広げる
春めいてくるとスプリングコートなど気軽に羽織れるアウターが欲しくなる。ただ本格アウターブランドのものは、薄手でもお値段はそれなり。そこで注目が、シャツブランドのもの。こちらのフィナモレを筆頭に、シャツの名門勢には近年トータルブランド化を推し進めるところが多く、今シーズン続々と優秀な春アウターをリリースしているのだ。
魅力は、まず着心地が軽いところ。それもそのはず、素材は得意のシャツ生地、またはそれに準じたものを使用し、仕立ても芯材を使わないシャツライクなもの。だからミドルレイヤーとして使ってもストレスがなく、まだ肌寒い3月から活躍するのだ。
また長年ドレスシャツを作ってきただけに、カジュアルアウターといえど、ポケット付けの精緻なステッチワークといった、一定の品位や美シルエットは健在。M.E.世代がトライしやすく仕上がっているのもいい。
それで価格はといえば、そもそもがシャツブランドだけに、シャツ+αのプライスというのも嬉しい。今から初夏まで使えると考えると、その費用対効果はかなり高い。総合的に見て、今季春アウターの本命に据えても間違いないだろう。