王道ブランドからマイ定番を見極める
アウターには名品が多い。その理由は伝統あるブランドが長い歴史の中で培ってきた傑作が数多く存在するが故。
だからこそ10年後も着られるマイ定番を手に入れよう。自分のスタイルを確立する指針となってくれるはずだ。
正統派トレンチコートの代表格
BURBERRY / バーバリー
1856年にバーバリーを設立したトーマス・バーバリーは、通気性を保ちつつ、高い耐久性を誇る、ベルテッドのギャバジンコート「タイロッケン」を製作し特許を取得。
それを元に第一次世界大戦中に開発されたトレンチコートは、今もなお、ブランドを象徴するアイコンとして人気を博している。
王道トレンチ4型は丈とフィットの差で選ぶ
20世紀初頭、英国軍の依頼により開発されたトレンチコートは、トーマス・バーバリーが生みだしたギャバジン素材のタイロッケンに由来する。
その雄々しく機能的なデザインは、フロントボタンがなくベルトで開閉する、このミリタリーコートを継承したものだ。現在のコレクションに於いて、毎シーズン登場する「ヘリテージ・トレンチコート」こそ、当時の面影を残しながら進化を遂げたギャバジンのトレンチである。
モデルは4種、どれもブランドのアイデンティティであるハウスチェックを上襟裏やライニングなど随所に用いている。それぞれに固有のフィッティングと着丈を有し、自身の体型や着方に合わせてそれぞれ適切なものを選ぶことが、長く愛用できるトレンチとの出会いに繋がる。
4大モデルを比べて選ぶ
1: THE CHELSEA / チェルシー
スリムフィットのモダン顔
最も細身なフィッティング。セットインスリーブでジャケット代わりに羽織れるトレンチコートだ。
シルエット
細め
着丈
L=97cm、M=87cm、S=77cm
肩つき
セットインスリーブ
ジャケットの型が収まりやすく、カチッとしたフォルムが出るためビジネスのシーンにも相応しい。
カラー展開
ハニー/ネイビー/ブラック
オンからオフまで合わせやすいベーシックカラーをラインナップ。
淡いベージュの「ハニー」のほか黒、紺を用意。
2: THE SANDRINGHAM / サンドリンガム
コンパクトでかっちり
チェルシーの次に細身のフィット。ジャケットの上から着てもコンパクトでアクティブな印象だ。
シルエット
やや細め
着丈
L=98cm、M=88cm、S=78cm
肩つき
セットインスリーブ
ジャケットの型が収まりやすく、カチッとしたフォルムが出るためビジネスのシーンにも相応しい。
カラー展開
ハニー/ネイビー/ブラック
オンからオフまで合わせやすいベーシックカラーをラインナップ。
淡いベージュの「ハニー」のほか黒、紺を用意。
3: THE KENSINGTON / ケンジントン
ジャケットに合わせやすい
ジャケットとも好相性の万能選手。ウエストミンスターの次にリラックスフィットするモデルだ。
シルエット
ややゆったり
着丈
L=98cm、M=88cm、S=78cm
肩つき
セットインスリーブ
ジャケットの型が収まりやすく、カチッとしたフォルムが出るためビジネスのシーンにも相応しい。
カラー展開
ハニー/ネイビー/ブラック/ストーン
オンからオフまで合わせやすいベーシックカラーをラインナップ。
淡いベージュの「ハニー」のほか黒、紺を用意。ケンジントンのみ白味を帯びたベージ
ュ「ストーン」をラインナップ。
4: THE WESTMINSTER / ウエストミンスター
ロング丈で最もクラシック
英国サイズ48で着丈112cmというロング丈。ゆったりとしたリラックスフィットで重ね着もしやすい。
シルエット
ゆったり
着丈
超ロング丈 112cm
肩つき
ラグランスリーブ
袖が通しやすく腕の可動域も広いラグランスリーブは、肩回りに丸みを帯びており、エレガントでクラシックな雰囲気を持つ。
カラー展開
ハニー/ネイビー/ブラック
オンからオフまで合わせやすいベーシックカラーをラインナップ。
淡いベージュの「ハニー」のほか黒、紺を用意。
※上の各モデルは、英国サイズ48で比較の場合。価格は全てロング丈のものになります。
[MEN’S EX 2017年12月号の記事を再構成]
撮影/若林武志 スタイリング/武内雅英(CODE) 文/池田保行(04)