プロゴルフコーチの奥嶋誠昭氏と、ゴルフ大好きゴルフライターの鶴原弘高氏が最新の注目クラブやシャフトを試打計測。気になる性能を徹底レビュー！

TAYLORMADE M GLOIRE DRIVER

オートマチックにドローが打てる
構えやすさと重厚な打感も魅力！

ライター・ツルハラ　テーラーメイドの日本市場向けブランドであるグローレのドライバーは、歴代モデルが女子プロや男子シニアプロから高い評価を受けています。その最新モデルが「M グローレ」という名称で登場しました。Mはマルチ・マテリアルを表していて、すでにグローバルで展開されている「M3」や「M4」と同じMファミリーの仲間入りを果たしたわけです。

奥嶋プロ　ついにグローレのドライバーも、カーボンクラウンを採用した複合素材のヘッドになったんですね。そのうえ「M3 ドライバー」や「M4 ドライバー」と同じツイストフェースが採用されています。これは試打するのが楽しみです！

ライター・ツルハラ　クラウンのカーボン部分は白っぽいカラーリングで、ポイントカラーとしてゴールドがあしらわれています。日本市場向けのブランドらしく高級感を持たせたデザインですね。前作はヘッドのカラーに青みがかったパールホワイトが使われていて、どうも僕はレディス用ドライバーみたいに見えて苦手だったんですが、今回は受け入れられます（笑）

奥嶋プロ　このデザインも、女子プロが「かわいい??」と言って使いたがりそう。男女の分け隔てなく好まれそうなデザインですよね。それに、とても構えやすい！ アップライト感があって、球をつかまえやすそうな雰囲気はありますが、フェースが左を向いているようには見えません。ターゲットにまっすぐ打ち出していけそうです。では、今回もさっそくヘッドスピードを変えつつ打ってみます！

ライター・ツルハラ　あれ？ けっこう大きなフックになりましたね。何度打っても、ギュイーンと左に曲がってますよ。

奥嶋プロまっすぐ打っているつもりですが、このドライバーは球がよくつかまるんです。これは間違いなくスライサー向けのドライバーですね。ツルハラさんも打ってみて！

ライター・ツルハラ　右にプッシュアウトする感じで打っても、球をまっすぐに飛ばせました。ヘッドの見た目以上にドローが打てる設計になっていて、オートマチックにヘッドがターンしてくれますね。

奥嶋プロ　ヘッドに装着されているシャフトも、しなり戻りが速くて球をつかまえる動きをしてくれます。ヘッドとシャフトの両方がスライサー向けの性能なんだと思いますよ。もうひとつ印象的なのは、ヘッドスピードを上げやすいことです。40m/sぐらいで振っているつもりでも、自然と41?42m/sになってしまいました。

ライター・ツルハラ　このフジクラ製の純正シャフトは高品質ですよね。しなりは感じられるけど、コシがあってスピードを上げて振っていけます。ヘッドスピードが上がるのは、シャフトのおかげだと思いますよ。僕はこのドライバーの打感も気に入ったんですが、奥嶋プロはどうです？

奥嶋プロ　打感もいいですね?。いかにも飛んでそうな弾きの良さがありつつ、インパクトではフェースで球を押している感覚もあります。

ライター・ツルハラ　重厚な打感ですよね。フィーリング面でもゴルファーを満足させるように、しっかりと作り込まれています。ドローが持ち球の人だと、球がつかまりすぎて使いづらいと思いますが、スライサー向けとしては完成度が高いドライバーだと思います。売れまくっているゼクシオに対抗する本命になりそうです。

奥嶋プロ　先に発売されている「M3 ドライバー」や「M4 ドライバー」は、叩いても引っ掛けにくいアスリート好みのモデルです。同じMシリーズでも「M グローレ ドライバー」は、球をつかまえやすいアベレージ好みの性能。うまく差別化して作っていますよね。右へのOBが多いゴルファーなら間違いなくこちらです。

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テーラーメイド ゴルフ

文／鶴原弘高