トレンドに敏感な読者諸氏なら、昨今、食にまつわるイベントが盛り上がっているのをご存じだろう。中でも、その圧倒的なプレミアム感で異彩を放っているのが「DINING OUT(ダイニングアウト)」。聞けば、15万円ほどの価格設定にもかかわらず、その席は販売するやいなやすぐに完売してしまうという。それほどまでに注目を集める理由は、一体、何なのか——。2018年5月26日、27日に大分県国東市にて開催された「DINING OUT KUNISAKI with LEXUS」に、実際に記者が体験し、その魅力を探ってみた。

具体的な会場は直前までわからない”ミステリーツアー”
普通ならまず考えつかないような、全国のとある場所に数日だけオープンし、国内外で高く評価される一流シェフがその土地ならではの食材を用いることで具現化される「ダイニングアウト」。2012年の新潟・佐渡をかわきりに、これまで八重山(沖縄)、尾道(広島)、有田(佐賀)、ニセコ(北海道)、内子(愛媛)など日本各地に出現してきたが、メインダイニングの会場は能舞台の前であったり、陶窯が建ち並ぶ通りの路上であったりといずれも並大抵ではなかった。第13弾となる今回の『DINING OUT KUNISAKI with LEXUS 』についても期待に胸が膨らむ。

大分の国東で開催されると聞いて飛行機でやってきたが、その時点では具体的な場所について一切知らされていなかった。まさにミステリーツアーだ。
空港を出ると、そこには威風堂々たる体躯の「レクサス」が用意されていた。参加者はそれぞれ、ダイニングアウトのオフィシャルパートナーであるレクサスに乗りながら会場入りするというわけだ。なんと贅沢な演出だろう。ちなみに、私にあてがわれたのは、2017年に登場した新型ラグジュアリークーペ「LC500」。美しくて力強いボディラインもさることながら、そのインテリアに心を動かされた。上質な本革が惜しげもなく使われていて、なんともエレガントに仕立てられているのだ。これでドライブできるとなれば、否が応でも気持ちは昂る。
