「チーピンやスライスの曲がりを軽減してくれる」テーラーメイド M4 ドライバー【プロ&アマの最新ゴルフクラブ試打レビュー vol.7】

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プロゴルフコーチの奥嶋誠昭氏と、ゴルフ大好きゴルフライターの鶴原弘高氏が最新の注目ゴルフクラブを試打計測、気になる性能を徹底レビュー!

TAYLORMADE M4 DRIVER

基本的なヘッド性能はフッカー向け
純正シャフトは大きくしなるタイプ

TAYLORMADE M4 DRIVER

TAYLORMADE M4 DRIVER


鶴原弘高さん ライター・ツルハラ  テーラーメイドから登場した新しいMシリーズは、「M3」と「M4」という名称になりました。それぞれにドライバーからアイアンまでがラインナップされていますが、いちばんの注目は「ツイストフェース」という新しいテクノロジーを搭載したドライバーでしょうね。

奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ 「ツイストフェース」については、PGAの契約プロを使ってテーラーメイドが大々的にプロモーションしていますよね。今回試打するのは、「M2 ドライバー」の後継モデル「M4 ドライバー」ですね。

TAYLORMADE M4 DRIVER
フェースがねじれた形状の「ツイストフェース」は、トゥ側のロフトが大きく、ヒール側のロフトが小さくなっている


TAYLORMADE M4 DRIVER
左が「M3 460 ドライバー」、右が「M4 ドライバー」。上からの見た目はそっくり! どちらもヘッドのカラーリングは、前作の〔ホワイト×ブラック〕から〔シルバー×ブラック〕に変更されている


鶴原弘高さん ライター・ツルハラ 「M4 ドライバー」はソールに調整機能が付いてないシンプルな構造のモデルですが、上から見ると、ヘッド形状は兄弟モデルの「M3 460 ドライバー」とほとんど差がありません。僕は普段から前作の「M2 ドライバー」を使っているし、奥嶋プロも前作の「M1 460 ドライバー」を使っていますから、新旧モデルの違いなども含めてインプレッションしていきましょう。

奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ 了解でございます。では、いつもどおりヘッドスピード50m/sと40m/sで打ってみますね。ヘッドスピードを打ち分けるこの試打企画にも、ずいぶん慣れてきました(笑)

ゴルフクラブ試打
奥嶋プロがヘッドスピード約50m/sで試打


ゴルフクラブ試打
奥嶋プロがヘッドスピード約40m/sで試打


鶴原弘高さん ライター・ツルハラ あれあれ? 奥嶋プロがフルスイングしても、あまり飛んでいません。ヘッドスピードは十分に出ていますけど、右にフカしちゃってます。フェースが開き気味に当たっているせいでスピン量も多いです。

奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ う?ん……。振りやすいんだけど、うまく打ちづらかったです。ヘッド自体は問題ないですけど、純正シャフトが頼りないですよね。しなりが大きくてタイミングは取りやすいけど、スピードを上げて振ったときにヘッドが戻ってきづらいです。

鶴原弘高さん ライター・ツルハラ 同感ですね。僕のヘッドスピードで振っても物足りなさを感じました。奥嶋プロにヘッドスピード40m/sで振ってもらうと、低スピンで飛ばせそうな弾道になっていますよね。「FUBUKI TM5」という純正シャフトのフレックスSだと、ヘッドスピード40?43m/sぐらいまで人が対象になりそう。でも、このドライバーは球がちょっと右に出ません?

ゴルフクラブ試打
アマチュア代表、ツルハラがヘッドスピード約46m/sで試打


奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ 球がつかまるタイプのドライバーじゃないですね。どちらかというと、左には曲げたくないフッカー向けのヘッド性能だと思います。どちらかいうと次回に試打する予定の「M3 460 ドライバー」のほうが、球はつかまえやすいと思いますね。

鶴原弘高さん ライター・ツルハラ 本国のアメリカでは、この「M4 ドライバー」のほかに、球をつかまえやすく設計をチューニングしたバージョンの「M4 Dタイプ ドライバー」がラインナップされているんですよね。つまり、日本のショップで販売されているノーマルバージョンの「M4 ドライバー」は、そこまで球がつかまるモデルじゃないっていうことなんですよ。球の曲がりを抑える「ツイストフェース」が採用されているとはいえ、スライサーにはおすすめしづらいかな。

奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ でも、「ツイストフェース」自体は、やっぱり効果ありますよ! チーピンっぽい球を打ったときでも、曲がりをこらえてくれる感じで、ちゃんと補正してくれます。

鶴原弘高さん ライター・ツルハラ 室内の試打では分かりづらいですけど、コースや広い練習場で打つと分かりますよね。ただし、補正される球筋には制限があると思います。ダウンスイングでシャフトが寝すぎたときに出るチーピンや、手元が先行してヒールの下目で打ってしまうスライスには効果がありますが、プッシュスライスや単なる引っ掛け球だと補正してくれません。

奥嶋誠昭さん奥嶋プロ そりゃ、なんでもかんでも補正するのは無理ですよ(笑)。僕は「ツイストフェース」の性能に大きな魅力を感じたので、今使っている「M1 460 ドライバー」から買い替えようと思います。この「M4 ドライバー」ではなくて、「M3 460 ドライバー」のほうですけどね。ツルハラさんは、どうです? 「M2 ドライバー」から「M4 ドライバー」に買い替えます?

TAYLORMADE M4 DRIVER
「ツイストフェース」だけでなく、ソールに設けられた新形状の溝「ハンマーヘッド」も新たに採用されたテクノロジー。ボール初速の向上が図られている


鶴原弘高さん ライター・ツルハラ 正直、そこはビミョーですね。奥嶋プロの言うとおり、「ツイストフェース」の性能は魅力的ですし、「ハンマーヘッド」という新形状のソール溝のおかげで、オフセンターでヒットしたときにボール初速が落ちづらく進化しているようにも感じました。けれど、ヘッド形状やカラーリングは今使っている「M2 ドライバー」のほうが好みだし、性能的にも満足しているんですよね。春のゴルフシーズンまでは時間があるので、もう少し検討します(笑)

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テーラーメイド

奥嶋誠昭さん 奥嶋誠昭/おくしま・ともあき
JGTOツアープレーヤー資格を持ち、プロコーチとしても活躍中。横浜市都筑区にあるヒルトップ横浜クラブ内にある「ノビテック・ゴルフスタジオ」でヘッドコーチを務め、弾道計測器フライトスコープ、3DモーションキャプチャーGEARSなどの最新機器を使ったレッスンをアマチュアにも展開中。
http://www.nobby-tech.co.jp/swinggear/

鶴原弘高さん 鶴原弘高/つるはら・ひろたか
雑誌やウェブで多くの記事を手掛けるゴルフ専業のライター。もちろん自身も大のゴルフ好きで、最新ギアも大好き。オフィシャルハンデは7。ゴルフギア情報を発信する会員制サイト「3up CLUB」のキャスターも務めている。
https://3up.club



文/鶴原弘高

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