プロゴルフコーチの奥嶋誠昭氏と、ゴルフ大好きゴルフライターの鶴原弘高氏が最新の注目ゴルフクラブを試打計測、気になる性能を徹底レビュー！

HONMA GOLF Be ZEAL 535 DRIVER

ボールスピードが速い優秀ヘッド
適度なスピン量で安定して飛ばせる

ライター・ツルハラ　 本間ゴルフにはアスリート向けブランドの「ツアーワールド」とアベレージ向けブランドの「ビジール」がありますが、今回試打するのは昨年発売されたビジール 535シリーズのドライバーです。

奥嶋プロ　ビジールというと、イ・ボミちゃんが「もう100なんて打たないで！」と言っていたCMが印象に残っていますよ。やさしいクラブであることをアピールしているブランドですよね。

ライター・ツルハラ　そうです。日本のアベレージゴルファーには圧倒的にダンロップの「ゼクシオ」が人気。ビジールは、その対抗馬となるべく本間ゴルフが作り出したブランドです。これまでこの連載ではアスリート向けのクラブを取り上げてきたので、今回はあえて100切りを目指すゴルファーのためのアベレージ向けクラブにしてみたんです。

奥嶋プロ　ツアーワールドは打ったことがありますが、ビジールを打つのは初めてです。ヘッドの形状は、本間ゴルフらしくて構えやすく作られていますね。ヘッドの据わりがよくて、フェースをターゲットに向けやすいです。ただ、長いっすね！

ライター・ツルハラ　クラブ長が45.75インチありますからね。奥嶋プロは普段から短めドライバーを使っているので、余計に長く感じると思います。でも、意外と振りやすいんですよ。試打してみてちょうだい！

奥嶋プロ　ほんとだ！ 長尺のわりに打ちやすくて、1発目から芯をくった当たりになりました。長尺のメリットがいかされて自然にヘッドスピードも上がります。

ライター・ツルハラ　本間ゴルフが自社開発している専用シャフト「VIZARD for Be ZEAL」が、なかなか高性能なんですよ。奥嶋プロがしっかり振ると、スピン量が約2800回転と少し多めになりますが、ヘッドスピード40m/sぐらいで振ると、打ち出し角、スピン量ともに飛ばせる適正値になっています。アマチュアの平均的なヘッドスピードで振ると、ジャストマッチする性能だと思いません？

奥嶋プロ　ロフト9.5度のモデルでも打ち出しから球がよく上がるし、ヘッドスピードが38?43m/sぐらいの人にハマりそうですね。アベレージゴルファー向けに、うまくチューニングして作られているドライバーだと感じました。本間ゴルフのクラブの特徴でもありますが、打感が心地よくてフィーリング面でも満足できます。

ライター・ツルハラ　僕のヘッドスピードで打ってもスピン量は少し多めになりますが、ビックリしたのはボール初速です。めちゃくちゃボールスピードが速い！ このドライバーは、フェースの反発がルールぎりぎりなんじゃないでしょうか。

奥嶋プロ　どのヘッドスピードで打っても、ミート率が1.51という数値になっていますよね。これはボールスピードが相当速くないと、なかなか出ませんよ。それに少しぐらい打点を外したミスショットでも、ボール初速が落ちづらく、曲がりづらいです。お助け感もあります。

ライター・ツルハラ　このモデルにはソールのフェース寄りの部分に「グルーブ パワー エリア」と名付けられた溝が搭載されていますが、ミスヒットに強いのはそのおかげかも。

奥嶋プロ　軽いドローを打ちやすい性能なので、スライサーにも扱いやすいドライバーだと思います。それに左に打ち出して右に戻ってくるスライスに悩んでいる人には、これぐらいの長尺ドライバーのほうが相性はいいんですよ。ヘッドをインサイドから振りやすくなりますから。

ライター・ツルハラ　なるほど?。ヘッドとシャフトのトータルバランスが良くて、なぜかうまく飛ばせちゃうドライバーですよね。今はアスリートモデルを使っていて「上がらない、つかまらない」と悩んでいる人は、使ってみたほうがいいです！

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