【VW e-GOLF 試乗記】ゴルフの電気自動車、走りの実力はライバルの一歩先を行く

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 VOLKSWAGEN e-GOLF

輸入車の大定番に投入された最新EV

いま、自動車の世界で自動運転と並んで注目されているのが「EV化」である。現在、バッテリーを積んで走る自動車は大きく分けると3種類になる。まず、エンジンをメインにバッテリーを補助で使用する「ハイブリッド」。次に、バッテリー駆動をメインにして、予備としてガソリンを使用する「プラグインハイブリッド」。そして、3つめが完全に電気の力だけで走る「EV(電気自動車)」である。

ガソリン代がかからないEVに関心を持つ人は多いが、充電環境に不安を覚える人のほうが多いため、市場は他のカテゴリーに比べてまだまだ未成熟である。当然参入しているメーカーも少ない。しかし、フォルクスワーゲンが主力中の主力であり、これまで世界の輸入車マーケットを牽引し続けてきたゴルフシリーズのEVモデルに、新世代版を投入してきた。

VOLKSWAGEN e-GOLF

「e-ゴルフ」という名前のこのモデルは、電気で走ること以外はほぼゴルフと同じである。いくらEVで利便性があがっても、ゴルフ本来の走りや性能が損なわれてしまってはいただけない。そうならぬよう、例えばバッテリーはフラットにレイアウトして床面に収めるなど、様々なアイディアが凝らしてある。

 VOLKSWAGEN e-GOLF

搭載するモーターは136ps、290Nmという十分な数値を生み出す。普段のアシとしてはまったく申し分ない。気になる航続可能距離は、JC08モードで301km。航続距離を伸ばすために、様々な走行モードが用意されている点も魅力的だ。この数値通り走れることはまずないだろうが、家の近所での買い物など、近距離がメインであれば十分実用的だ。

 VOLKSWAGEN e-GOLF

クルマの性能としては十分。ということはあとは充電環境だろう。e-ゴルフは一般的に普及している急速充電器「CHAdeMO(チャデモ)」なら35分で約80%の充電ができる。200Vの普通充電であれば、12時間で100%、倍速充電企画である6kWであれば半分の6時間で100%充電となる。この性能は数は少ないが他メーカーの競合車と大きな差はない。家庭用の充電器があり、活動エリアの近くに充電ステーションがあるなら、頼もしく、経済的な相棒となる。もしそれらの条件が揃っていない場合は、価格とにらめっこすることになるだろう。しかし、クルマとしてのポテンシャルはさすがゴルフ、である。特に「走り」に関しては他のEVモデルの一歩先を行っているといっていいはずだ。

VOLKSWAGEN e-GOLFのディテール(写真8枚)

VOLKSWAGEN e-GOLF

全長4265×全幅1800×全高1480mm 電動機:100kW 最高出力:136ps/3300-11750rpm 最大トルク:290Nm/0-3300rpm 車両価格(消費税込み):499万円(フォルクスワーゲン カスタマーセンター TEL:0120-993-199)

撮影/河野敦樹 構成・文/iconic

200Vの普通充電はフロントの充電ポートから行う。

200Vの普通充電はフロントの充電ポートから行う。

快適性、利便性など、内装はベースのゴルフとほぼ共通。

快適性、利便性など、内装はベースのゴルフとほぼ共通。

3つの走行モードが用意され、航続距離や最高速度などを設定できる。

3つの走行モードが用意され、航続距離や最高速度などを設定できる。

シートはeゴルフ専用ファブリックシートが備わっている。

シートはeゴルフ専用ファブリックシートが備わっている。

静粛性とパワーを両立したモーターはフロントに。

静粛性とパワーを両立したモーターはフロントに。

ゴルフらしい走りもしっかり実現。加速力も十分。

ゴルフらしい走りもしっかり実現。加速力も十分。

重要な充電ステーションの普及率。今後EVの鍵を握ることは間違いなし。

重要な充電ステーションの普及率。今後EVの鍵を握ることは間違いなし。

EVモデルと判別できるエンブレムはリア左側にレイアウト。

EVモデルと判別できるエンブレムはリア左側にレイアウト。

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