各国の一流ブランドが岡山のデニム生地をこぞって採用していることは有名だが、デニムに限らずJAPAN生地は間違いなく世界トップクラスのクオリティだ。その理由は、驚くほど昔ながらの伝統的製法がいまだ継承されていること、アーカイブを綿密に研究し、それを再現する探求力、今までにない生地を生み出す企画力が共存しているから。今、改めてJAPAN生地の魅力を再確認してみよう。
高い費用対効果による価値あるベーシック
ビジネスの王道ネイビー無地スーツの仕立て栄えも大変良好。スーツ5万9000円〜〈オーダー価格〉、シャツ1万円、タイ8500円、チーフ1500円/以上麻布テーラー(麻布テーラープレスルーム)
GRAND MARQUIS VINTAGE【グランドマーキー ビンテージ】/大阪
1918年に羅紗問屋として創業した「メルボ紳士服工業」が展開する生地ブランド。尾州を中心とした老舗生地メーカーとの協業で作った生地をラインナップしている。
ビジネススーツに最適な色柄とクオリティ
グランドマーキー ビンテージの大きな魅力は、良質なベーシック生地の充実ぶり。無地、ストライプ、チェックともに王道をゆく柄行きを微妙なトーン違いで揃えており、ビジネススーツをオーダーしようと考える方に最適な編成なのだ。しっかりハリコシがありつつ現代基準に即した適度なウェイトで、耐久性にも優れたクオリティも頼もしい。かつ、コストパフォーマンスも高いという優秀ぶりだ。こんなバランス力もJAPANならでは。
[MEN’S EX 2017年11月号の記事を再構成]
撮影/ケビン・チャン スタイリング/武内雅英(CODE) 取材・文/池田保行(04)
※表示価格は税抜き