個性溢れる輝きを放つ世界的時計メゾン「フランク ミュラー」と、350年の歴史を誇る伝統工芸「鍋島焼」。ともにクラフトマンシップを礎に、美しい作品を生み出してきた両者がこのたび、鍋島焼に受け継がれる「献上品」の文化を通じて出会った。その舞台は、銀座のフランク ミュラー ウォッチランド東京。“時”をめぐる美意識と手仕事が響き合う、特別な展示が開催中だ。
機械式時計×陶磁器というクラフトマンシップが結んだ特別展示
場所:フランク ミュラー ウォッチランド東京(住所 : 東京都中央区銀座5-11-14 POSCO東京ビル 1F)
東京・銀座のフランク ミュラー ウォッチランド東京で始まった今回の特別展示は、鍋島焼開窯350年の節目を記念して企画されたもの。会場で公開される作品は展示終了後にフランク ミュラー氏へ献上される予定だ。今回の企画は、『家庭画報』が架け橋となって実現。時計と陶磁器という異なる分野ながら、伝統を受け継ぐだけでなく、そこに新たな価値を加えながら進化してきた点で、両者は深く響き合っている。
鍋島御庭焼が今に伝える「献上品」の文化とは?
鍋島焼は17世紀、佐賀藩の御用窯として始まり、江戸時代には将軍家や諸大名への献上品・贈答品として焼かれてきた。一般には流通しない特別な磁器として発展した点に、大きな特徴がある。 その系譜を受け継ぐ鍋島御庭焼は、明治以降も鍋島侯爵家御庭焼を担ってきた藩窯直系の窯元だ。さらに伊万里鍋島焼協同組合は1989年から「献上の儀」を続けており、そうした文化の中で、献上先への敬意を込めた一点物の瓶子が制作されている。
“時”を映し出す「献上瓶子」の見どころ
会場で展示されているのは、献上瓶子「色鍋島蝶地文唐草瓶子」。製作を手がけたのは、鍋島御庭焼6代目の市川光春氏である。藩窯直系の窯元として知られる鍋島御庭焼は、鍋島家の家紋「杏葉」の使用を許された唯一の窯元でもあり、その系譜の上に立つ作品である点にも注目したい。
この瓶子には、“時”というテーマが細部まで織り込まれている。12羽の蝶は永遠の躍動や未来へ続く幸せを象徴し、上部には漢数字と古代数字を組み合わせた独自の数字表現が、12の七宝文様の中に配されている。さらに上部と下部には鍋島家の家紋「杏葉」を密やかにあしらった。単に美しい器というだけでなく、時間の流れや無限性を鍋島焼ならではの文様で表現した一点物として見ると、その魅力はいっそう際立つ。
時間を計る時計と、時間を意匠として映し出す工芸。その両者が同じ空間で向き合うことで、“時”という抽象的なテーマがぐっと立体的に感じられる展示になっている。時計好きはもちろん、クラフトマンシップに惹かれる大人にとっても見逃せない機会と言えそうだ。
【お問い合わせ先】
フランク ミュラー ウォッチランド東京
TEL:03-3549-1949
会期:2026年4月1日(水)〜20日(月)
場所:フランク ミュラー ウォッチランド東京
住所 : 東京都中央区銀座5-11-14 POSCO東京ビル 1F





