フォーマル×カジュアルの名手、ラルフ ローレン流のタキシードの着こなし方とは?

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米・伊の2大ブランドに学ぶ、今流タキシードの愉しみ方

ドレスコードがないパーティなどでは、既存の価値観に捉われる必要はなくなっている。カジュアルに着崩す、あるいは、色や素材で遊んだファンシーさを愉しむ。タキシードの自由な装い方をモノにしよう。

アメリカの崩しの美学をラルフ ローレンに倣う

いつの時代も王道であり革新的でもある、普遍の哲学を貫き通す

かつて小誌のインタビューに応じてくれたラルフ・ローレン氏は、自身のスタイルの根幹を成す信念について、次のように語ってくれたことがあった。「従来の枠組みに捉われることなくいろいろ試すことで、服の可能性を広げ、着る楽しさを実感できるのです。私はファッションを位置付けたり、固定化することは好みません」。その言葉通り、タキシードジャケットにデニムを合わせたスタイルは、装うことの愉しさを広く世界に示した氏のアイコン的なスタイルとなった。英国発祥のタキシードの伝統をインスピレーションの源としながらも、従来のスタイルに縛られることなく、カジュアルなデニムを合わせた装いは、誰もが虜になる魅力を放つ。さらに氏はこう続けてくれた。「私は昔から意外性を好んできました。ウエスタンシャツにボウタイを合わせるなど、それは着こなしにおいても同様なのです」。

ルールをわきまえながらも、時に大胆な遊び心で驚きを与える。“あえて外した”もので寛ぎを演出するタキシードの着こなしは、今の時代のムードにも通じる。「黒いタキシードでは堅苦しい」と思った時にこそ是非、参考にしてほしい。


〜タキシードで振り返るラルフ ローレンのタイムレスな魅力〜

─1990年─

1990年(写真:REX/アフロ)
写真:REX/アフロ

1970年代には既にタキシードジャケットにデニムを合わせた装いをしていたラルフ・ローレン氏は、1990年のニューヨークでもその装いを披露。フォーマルにカジュアル要素を取り入れた先駆者として世界に広く知られることになった。


─2000年代─

左:2005年(写真:ロイター/アフロ) 中:2010年(写真:INSTARimages/アフロ) 右:2014年(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)
左:2005年(写真:ロイター/アフロ) 中:2010年(写真:INSTARimages/アフロ) 右:2014年 もちろん正統派スタイルも(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

2005年、アメリカで最も活躍するファッションデザイナーを表彰するCFDAファッションアワードに出席したラルフ・ローレン氏。2010年にニューヨークで開催されたガラパーティでも夫人をエスコートし、タキシードジャケットにデニム、ウエスタンブーツ姿でご登場。2014年の英国王室主催のディナーパーティでは、正統派のブラックタイを披露してくれた。


圧巻は2024年のパープル レーベル スプリングコレクション

2024年スプリングコレクション

2024年スプリングコレクションで展開された大胆なスタイリング。グリーンのディナージャケットや黒のタキシードジャケットを花柄のスラックスで着崩す、既存のフォーマルの枠組みに捉われることのないラルフ・ローレン氏の自由な発想がコレクションの随所に息づいていた。


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[MEN’S EX Winter 2025の記事を再構成]
※表示価格は税込み。

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