ファッションとしてはもちろん、確かな品質も備えた本格眼鏡。鯖江の老舗から世界の有名メゾンまで圧巻の1000本以上の最新フレームを1冊に網羅した『本格眼鏡大全 2024』が発売中。その中身を一部ピックアップしてご紹介する。

999.9（フォーナインズ）

機能を追求し生まれる美しいスタイル

「眼鏡は道具である。」のコンセプトを掲げ、1995年に誕生した純国産ブランド、フォーナインズ（999.9）。その名は純金のインゴットに刻まれた品質表示の数値“999.9”に由来し、最高純度の品質という意味をもつ。フォーナインズも眼鏡フレームとして最高純度の品質を追い求め、もの創りにおいて常に1000に近づこうとする意思がそこに込められている。

フォーナインズが眼鏡づくりを開始した1990年代半ば、眼鏡業界はファッション系ブランドが全盛であり、道具としての品質を優先するブランドは多くなかった。そこに冒頭のコンセプトのもと、掛けやすい、壊れにくい、調整しやすいといった品質を追求する同社の登場により、眼鏡シーンは大きく変化した。

例えば当時、直線型が当たり前だったテンプルを、日本人の顔に合わせてカーブした形状に。快適な装着感が評判を呼び、一躍その名を知らしめた。また、フレーム素材にいち早くチタンを取り入れ、軽量・硬質な特性を活かした独自の機構を開発するなど、斬新な機能とデザインが世界の眼鏡界に影響を与えた。さらに着用時に頭部への負担を吸収・分散させる「逆Rヒンジ」は今やブランドのアイコンに。その革新的な高機能スタイルは創業から30年近く経た今も健在だ。

理想のバランスを生む「逆Rヒンジ」

創業以来、数多くの画期的開発を行ってきたフォーナインズ。そのひとつが「逆Rヒンジ」で、独自機構のヒンジが理想のフレームバランスを生み、長時間にわたり快適な装着感を保つ。