ディオールのレザージャケットに隠されたデザイン学とは?

bool(false)

読書の秋、服に宿る物語を読み解く。
……すると見えてくる。装いの新たな愉しみ

ディオールのレザージャケットから読み解く、温故知新のデザイン学

ディオールのレザージャケット
シャツ26万円、パンツ18万円/以上ディオール(クリスチャン ディオール)

キム・ジョーンズがクリエイティブ ディレクターを務めるディオールが今季テーマとするのは、華麗なるバレエの世界。伝説的バレエダンサーとして名を馳せたルドルフ・ヌレエフにオマージュを捧げ、バレエの舞台衣装を思わせる胸元の開いたニットや煌びやかな装飾に彩られたジャケットなどを披露してモードの最前線を沸かせた。と同時に話題を集めたのが、優美なバレエのムードにディオールのアーカイブから着想を得た意匠を巧みに融合させていたことだ。このレザージャケットは、それを象徴するアイテムのひとつ。

注目いただきたいのは、肩から背中にかけて配された立体的なダーツ。実はこちら、ムッシュ クリスチャン・ディオールが1952年に手がけた「シャミール」というウィメンズジャケットの仕立てをモチーフにした意匠なのである。加えて、しなやかなラムレザーを複雑に縫製する技からは、メゾンが長年受け継ぐサヴォアフェールの真骨頂も感じられる。モードの先鋭とクラシックの格調、その稀有なる共演が生んだ傑作といえるだろう。約70年の時をまたいだ温故知新のクリエーションに、ロマンを感じずにはいられないのだ。92万円(クリスチャン ディオール)

お問い合わせ先

クリスチャン・ディオール TEL0120-02-1947

[MEN’S EX Autumn 2024の記事を再構成]
※表示価格は税込み。

2024

VOL.342

Autumn

  1. 1
SmartNews
ビジネスの装いルール完全BOOK
星のや
  • Facebook
  • X
  • Instagram
  • YouTube
  • Facebook
  • X
  • Instagram
  • YouTube
pagetop