傑作時計の肖像
進取の心を刺激する永遠のモダニズム時計
カルティエのサントス ドゥ カルティエ
カルティエが生んだ時計の中でも極めつけにエポックメイキングな存在と言える「サントス」。クラシックを愛しつつ、時代の先端を行く勇気ももつ男たちに、これ以上にふさわしい腕時計は他にないかもしれない。
名作映画『勝手にしやがれ』のジャン=ボール・ベルモンドよろしく、柄の効いたツイードジャケットをさらりと無造作に羽織った男性。どこかフレンチの粋が漂うスタイルに、「サントス ドゥ カルティエ」は抜群に映える。
モデルが着用しているイエローゴールド製の3針モデルのブレスタイプ。自動巻き。47.5×39.8mm。18KYGケース&ブレス。アリゲーターストラップ付属(モデル着用)。10気圧防水。日本限定50本。620万4000円。
クロノグラフはステンレススチール(SS)ケースで登場。クロノグラフの操作は9時位置ボタンでスタート/ストップ、リューズでリセット。自動巻き。51.3×44.9 mm。SSケース&ブレス。ラバーストラップ付属。10気圧防水。日本限定220本。174万2400円。(以上カルティエ カスタマー サービスセンター)
3針モデルが搭載するキャリバー1847MC。
宙に浮かぶミニッツスケールが神秘的な奥行きをプラス
今年は、カルティエが“世界初の実用的な腕時計”である「サントス」を生んでから、120周年となる。節目の年に相応しく、先のウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブでは多彩な新作サントスが出揃い、バイヤーやジャーナリストから注目を浴びていた。
しかし日本の時計ファンに向けて、まだまだ隠し球が用意されていた。それがサントス ドゥ カルティエから登場した18KYG製の3針モデルとSS製のクロノグラフモデルだ。これらはカルティエが日本に最初のブティックを開いてから50周年を祝うモデルで、ともに日本のみで数量限定販売されるものだ。
通常のサントス ドゥ カルティエとの違いは、まずベゼルだ。通常は鏡面仕上げだが、日本限定モデルはサテン仕上げ。そのためYGモデルは華やかながらも一定の落ち着きがあり、SSのクロノグラフの場合はよりソリッドな雰囲気を強めている。ともにグレイン加工のマットなグレー文字盤とのマッチングも最高だ。
しかし一番の特徴は、ミニッツマーカー(クロノグラフの場合は計測用の秒スケール)のあしらい方だろう。ともにサークル状のデザインとしているが、じつはこれらは文字盤上ではなく、風防の裏側にエングレービングで刻印。おそらく文字盤をすっきり見せるための新機軸だが、フェイスデザインに独特な奥行きと浮遊感を与えることにも成功している。
傑作サントスの中で、よりスペシャルなモデルの入手を願う人にとって、この2本は見逃せないモデルとなるはずだ。
お問い合わせ先
カルティエ カスタマー サービスセンター TEL0120-301-757
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