進化し続けるメルセデスを象徴する一台
1979年に誕生した初代「460型」以来、その姿を大きく変えることなく、愚直なまでに中身を進化させてきたGクラス。その質実剛健さと類いまれな性能の高さは、メルセデス・ベンツのクルマ作りを象徴する一台だ。そんな現行型の463型Gクラスがさらなる改良を受けて進化を遂げた。
新型Gクラスのトピックのひとつが、ISG(インテグレーテッドスタータージェネレーター)と48V電気システムを搭載したことによるパワートレインのマイルドハイブリッド化。アクセルペダル踏み込み時(発進時や加速時など)にモーターの補助が入り、スムーズな加速を作り出している。それだけではなく、エンジン始動時の静粛性や制動時の充電などに効果があり、走行フィーリングと燃費の向上に役立っている。
もうひとつの大きな変更点がMBUXを搭載したこと。Gクラスはメルセデスのほかの車種に比べて、インフォテインメントシステムの進化はやや遅れていた(それもGクラスらしい魅力だったが…)。しかし、「ハイ メルセデス(Hi, Mercedes)」をキーワードとして起動する対話型インフォテインメントシステム「MBUX」を搭載することで、音声認識でクライメートコントロールや各種ヒーター、照明などの操作が可能となり、最新世代のユーザーインターフェースを獲得した。
今回の改良に合わせてエクステリアデザインも変更。外装では4本の水平ルーバーが特徴的なフロントグリルやスクワークルデザインが印象的なフロントエアインテークを採用。足もとの20インチAMGアルミホイールは、ハイグロスブラック/ハイシーン仕上げとなっている。また、フラッグシップモデルのG 63では縦方向のフィンを採用したフロントサイドエアインテークのほか、ボンネットバッジやプロジェクターライトにAMGクレストデザインを取り入れている。
そんな新型Gクラスのラインアップは、3L 直6ディーゼルターボエンジを搭載したG 450 dと、4L V8ガソリンツインターボエンジンを搭載したメルセデスAMG G 63の2モデル。現在はどちらも導入仕様車の「ローンチエディション」が販売されており、車両本体価格はG 450 dが2110万円、メルセデスAMG G 63が3080万円となっている。