ワーケーションやリモートワークなどが普及し、旅先でも隙間時間で仕事をしたい、何か新しいアイデアを考える時間と空間が欲しい、という方も多いと思う。出張でも休暇でもどんなホテルに泊まるか、どのようなホテルステイを過ごすかはエグゼクティブにとっては重要なポイントだ。
そんな視点で、おすすめしたいホテルが2020年に大阪にオープンした「Zentis Osaka(ゼンティス大阪)」だ。聞きなれない屋号のホテルだが、「Zentis」とは、究極を象徴する「Z」と、ラテン語で本質を表す「entis」、また日本語の「zento(前途)」、「en(縁)」から作られた造語。同ホテルを運営するのは、日本を代表する五つ星ホテルを有するパレスホテルだ。と聞けば、そのサービスは折り紙付きだと想像していただけることだろう。
大阪駅からほど近い、北区堂島浜に位置する「Zentis Osaka」は洗練されたシティ型のホテルであり、どこか隠れ家的で自宅のような雰囲気のホテルでもある。それは、ホテルのデザインによるところも大きいのかもしれない。
内装を担当したのは、世界的インテリアデザイナーであるタラ・バーナード氏。木、レンガ、鉄骨など、自然と人工物とを巧みに融合させながらも、館内全体はナチュラルなトーンの色合いに。ホテルエントランスには木々が生い茂り、さながらイングリッシュガーデンのようであり、ホテル全体、英国の邸宅を思わせるようなデザインとなっているのだ。
ホテル1階ロビーの奥に設けられた、宿泊者専用のゲストラウンジでは、パソコンを広げて仕事をすることが可能なボックス席やゆったりと座れるソファなどを設け、さながら、自宅のリビングのようでもある。24時間オープンしており、コーヒーやお茶も無料ゆえに、好きなタイミングで自由に利用できるのが嬉しい。
全212室の客室は、コンパクトなStudio (ステュディオ) 25㎡、窓が広くとられたCorner Studio (コーナーステュディオ) 32㎡、広く寛げるSuite (スイート) 57㎡の3タイプ。客室のインテリアもすべて一からデザイン。温かみのある自然な素材や色が取り入れられている。
2階のレストラン UPSTAIRZ Lounge, Bar, Restaurant (アップステアーズ ラウンジ、バー、レストラン)はオールデイダイニングとなっており、朝食からディナーまで利用可能。料理のメニューは、東京・中目黒のミシュラン一つ星レストラン「CRAFTALE」のエグゼクティブシェフである大土橋真也氏がプロデュースする。大阪の食文化をベースにフランス料理をはじめ各国の料理を融合した独自のスタイルとなっており、料理に合わせて用意されるワインのペアリングも秀逸だ。
また、併設されるバーラウンジでは、アフタヌーンティーやカクテルも楽しめる。特にハーブやスパイス、旬のフルーツを使用したオリジナルカクテルを目当てにするファンも多く、海外からのゲストには希少な国産ウィスキーが人気だ。
また、滞在中にぜひとも利用したいのが、「最高の身支度を整える場所」がコンセプトの多目的ルーム「Room 001」。こちらには、セルフサービスのランドリーマシンと乾燥機が設置されるほかに、フレグランスアドバイザーが季節ごとに厳選する香水やコロンも自由に使える。朝の身支度の総仕上げに、普段とは違う香りを纏ってみるのも一手だ。さらに「The Shoeshine Guild」のプロの靴磨き師によるシューシャインサービス(前日までに要予約。1足 2000円)は、ついつい足元をおろそかにしがちな旅先だからこその嬉しいサービス。