イタリアの食卓を彩る珠玉のプレミアム スパークリング
魅惑のフランチャコルタを訪ねて
イタリアを代表するスパークリングワインであるフランチャコルタ。世界トップクラスの品質を堅持しつつ、未来を見据えたワインづくりに挑む造り手たちをご紹介しよう。
VILLA FRANCIACORTA(ヴィラ フランチャコルタ)
宿泊できる“村”を有するワイナリー
先代のオーナーが廃墟だった村を丸ごと買取り、現在は4000㎡の敷地に2つの屋敷を構え、それぞれに宿泊施設を完備する“泊まれるワイナリー”。宿泊ができるだけでなく、レストランもあり、長期滞在にはうってつけ。海底が隆起してできたという土壌は、平野部の氷堆石土壌とは異なり、石灰岩や凝灰岩などが入り交じり豊かなミネラルと塩味をブドウに与える。
丘の斜面を中心に広がる38haのブドウ畑はすべて自社畑だ。1978年にワインづくりを開始し、現在はミッレジマートとリゼルヴァのみを生産。植えられたブドウは樹齢40年を超える木も多く、2014年からは有機栽培へと切り替えた。酵母の澱を瓶の口のほうに集める動瓶作業はいまだに一本一本手作業で行うこだわりよう。
フラッグシップの「フランチャコルタ ブリュット エモーショネ ミッレジマート 2018」はシャルドネ主体にピノ・ビアンコ、ピノ・ネーロをブレンド。石灰土壌由来のミネラルが特徴だ。参考上代6380円(テラヴェール)
フランチャコルタ北東部に位置するワイナリー。平野部ではなく、山の上に畑があり、海底由来の土壌が生み出すミネラル感あふれるブドウは、他のフランチャコルタの味わいとは一線を画す。
年間生産本数は約30万本。瓶内二次発酵用に瓶詰めされたワインは1本1本手作業で、積み重ねられていき、熟成の過程へと移る。伝統的な製法とより厳格な管理のために、手作業を大事にしているという。
酵母に触れる澱熟成の期間も瓶内の気圧を測定している。通常、フランチャコルタのボトルの内圧は5~6気圧前後とされる。
[MEN’S EX Autumn 2023の記事を再構成]
※表示価格は税込み。