“世界環境”を大切に考える作り手たちの共通点
「シャンパーニュとアート」は実は好相性だった!

世界最古のシャンパーニュメゾン「ルイナール」は、長年、アーティストとのコラボレーションプログラムを実施してきた。今年のアーティスト作品から、シャンパーニュとアートの関係を紐解く。
ルイナール×世界的アーティストのコラボレーション
「カルト・ブランシュ」とは?
“素晴らしい品質のシャンパーニュを作ることは、1つのアートである”という思いから、ルイナールは1729年以来、芸術の再解釈を通じ、その歴史を刻み、称えてきた。2008年以降は現代アーティストを、思想や活動の完全な自由を意味する「カルト・ブランシュ」に招いている。
2023年のアーティストに選出されたエヴァ・ジョスパンは、厚紙やボール紙などのありふれた素材に敬意を表しながら、歴史とノウハウを継承することを信条としている。


地下の世界に魅力を感じていたエヴァは、ルイナールの白亜質のセラー「クレイエル」を訪れ、その根や深さ、地層に魅了され作品を制作。
その作品はテロワールとそのノウハウを呼び起こし、土地の多孔性・土壌・根・空とワイン醸造を複雑につなぐ架け橋となり、1本のルイナールのボトルへとつながっていく。


手間と時間をかけて忍耐強く作品を作っていくプロセスは、独自のノウハウで発酵を繰り返していくシャンパーニュ作りとも共鳴するのだ。

Eva Jospin(エヴァ・ジョスパン)さん
1975年パリ生まれ。パリ国立高等美術学校で古典絵画を学び、2002年に卒業以降、大きなカードボードを丹念に彫刻し、どんどん巨大な森を創造していくスタイルを確立。
一覧はコチラ: 【シャンパーニュ講座】知っておけば格が上がる!教養としてのシャンパーニュ
[MEN’S EX Summer 2023の記事を再構成]