働き方やその装いも大きく様変わりし、スーツだからといって革靴一辺倒の足元である必要はなくなった。テレワークの日も多くなり、外出が減ったので汎用性を重視した靴選びをしたい人や、転職をして、かなりカジュアルな服装が多くなったため、外羽根の靴やローファーを多用するようになった人。その一方で、カジュアル寄りのビジネススタイルに少し飽きてきたので、久々にクラシックなスーツスタイルを愉しみたいという人も少なくない。
今や、革靴のオンオフ兼用は当たり前。多様なライフスタイルに寄り添ってくれる靴選びが求められている今だからこそ、安心と信頼と名門ブランドの靴を手に入れたい。4大人気ブランドの注目モデルを、ドレス度別にそれぞれ考えてみた。
J.M.WESTON(ジェイエムウエストン)
ビジネスシーンには
【キャップトゥオックスフォード #300】
この冬は久々にアンコンではなく、構築的な作りのスーツをビシっと着こなして、ブリーフを持ち、足元は黒のキャップトウを履きたい。そんな方にはジェイエムウエストンのクラシックスタイルを。アッパーの精密なステッチに、ラウンドシェイプのスクエアトウがエレガントな足元を演出。グッドイヤーウェルト製法ながらしなやかなボックスカーフは、履き始めから返りも良く、軽やかな履き心地が味わえる。
オンオフ使うなら
【シグニチャーローファー 180】
ビジネスからカジュアルまで、スタイルを選ばず使える守備範囲の広さではブランド随一のロングセラーを誇るのがこちら。美しくも頑強なローファーとして世界中の革靴好きから圧倒的な支持を受けている。さらに、希少なエキゾチック系など、素材やカラーリングが多彩に揃うのもこのモデルならでは。シーンや季節に合わせて、様々な組み合わせを愉しめる。
休日コーデには
【オンタイムスニーカー 624】
やはり休日のリラックスムードをとことん愉しめるのがスニーカーの魅力だろう。丁寧に縫製されたダブルシームのステッチやさりげなく施された穴飾りにより強調されたミニマルな表情が、洗練された大人のスタイルを演出する。メタルアイレットや履き口に施されたカーキとベージュの優美な色合いなど、スニーカーとはいえ、世界最高峰の靴ブランドらしい妙技を堪能できる。
CHURCH’S(チャーチ)
ビジネスシーンには
【ディプロマット】
メダリオンが入ったセミブローグは、スーツスタイルで足元を少し華やかにしたいなと思った時にちょうどいい。このモデルのメダリオンの形は羊のツノを象っており、とても優雅な印象を与える。その名に相応しい高級感と質実剛健なブリティッシュマインドを感じさせるデザインが今、改めて新鮮に見える。
オンオフ使うなら
【シャンガイ】
コンビやキルト付きの装飾性の強いモデルも、カジュアルな装いが中心の職種であれば許される日もある。そんな日にこそ、こちらのキルト付きのモンクストラップ『シャンガイ』なら、いつもの着こなしに新鮮さを加えてくれる。シックで上品な黒のスムースレザーなら、スーツに合わせてもドレッシーにキマる。
休日コーデには
【グリーンフィールド】
大人の休日靴として人気のローファーも、使いやすさとエレガンスのバランスがとれた、モダンで軽量な一足に履き替えてみる。ソフトカーフスエードのアッパーに、ラバーソールを装着したローファーが新登場。ライニングには贅沢なカシミアが採用され、柔らかく快適な履き心地が味わえる。
クロケット&ジョーンズ
ビジネスシーンには
【キャベンディシュ3】
スーツスタイルの足元に程よいリラックス感と色気を加えてくれるのが、タッセル付きのローファーだ。なかでも、こちらのモデルは、日本人の足型を考慮して、踵廻りやアーチ部分のサイズを従来より狭めたラスト「375」を採用し、ホールド感をアップさせている。職人が手作りで仕上げるタッセルが、洒脱さを演出してくれる。
オンオフ使うなら
【エクセター3】
フォーマルな印象が強い内羽根式のストレートチップも、ソールが変わるだけで、その雰囲気は一機にリラックスムードへ。ダイナイトソールを採用しているのに加えて、ストームウェルトを使用することで、程よいボリューム感を持つ。「335」ラスト」をベースに、踵部分のホールド感がよりアップするように改良が加えられた「378」ラストが採用されている。
休日コーデには
【セッジムーア3】
外羽根のプレーントウは、一足は持っておきたい男の定番靴。普遍的なデザインゆえに休日デニムからジャケットスタイルまで対応する、守備範囲の広さが魅力だ。特に、爪先がぽってりとしたラウンドトウは、華奢過ぎず無骨過ぎない程好いボリューム感で休日靴にはぴったり。上品かつ軽快なスエードのアッパーに、ダイナイトラバーソールのソールが快適な歩行を約束する。
パラブーツ
ビジネスシーンには
【ポー】
パラブーツのダブルモンク靴と言えば『ウィリアム』だが、ドレススタイルにはよりシャープでスーツとも相性が良いこちらがベター。ドレス靴のスマートさを演出するギャラクシーソールは、グリップ力と耐久性に優れる。アッパーはカーフレザーで、高級感とタフさを兼備。シルバーのバックルが程よいアクセントになる。ノルヴェイジャン製法のステッチは、アッパーと同色なのでスーツの上品さを損なうこともない。
オンオフ使うなら
【アドニス】
いくつか展開されているパラブーツのローファーの中でも、程よくウェストラインに絞りの効いたドレッシーなフォルムは、ビジネスにもふさわしいエレガントさを備える。アッパーには上品なボックスカーフを使用し、グッドイヤーウェルト製法の採用により、すっきりとスマートな印象。アウトソールには、ギャラクシーソールを採用しており、薄くてシンプルな仕上がりながら、安定感は抜群だ。
休日コーデには
【ティエール】
カジュアルなデッキシューズとUチップを掛け合わせた、古くから展開れているパラブーツの定番モデル。履き口とタンにはフワフワのクッションが入っており、スニーカーライクな履き心地の良さ。オリジナルのロケイドソールの採用で、クッション性や屈曲性にも優れる。マッケイ製法。
※表示価格は税込み