MEN’S EX読者には時計好きの方も多いと思うが、機械式時計の基本構造、ムーブメントの仕組みやメカニズムまで、詳細に理解している方はまだまだ少ないのでは？と想像する。

13世紀末に世界で初めて機械式時計が誕生し、16世紀にぜんまいを動力源とした機械式時計が発明された。以来、時計のサイズはどんどん小型化し、20世紀初頭に腕時計が本格的に登場する。それほどに機械式時計の「機械」には歴史があり、長い歴史の中で進化を遂げてきた。今、我々が手にしている機械式腕時計の中には、人類の英知が詰まっているといっても過言ではないのだ。

そんな腕時計の仕組みを“世界一わかりやすく”解説した本が誕生した。著者は、MEN’S EXの時計特集でもお馴染みのライター髙木教雄氏。長年、スイスでの時計の展示会に足を運び、数々の工房取材やエンジニアの取材を重ねてきたベテランだ。なぜ、そのムーブメントが優れているのかや新発表の機械の優れている点など、そのわかりやすい解説は、時計業界でも定評がある。

本書では、機械式時計の歴史から、腕時計の構成パーツやムーブメントの仕組みなどをイラストを多用して丁寧に解説。機械式時計を長年見続けてきた髙木氏ならではのわかりやすい説明は、これから機械式時計についての知識を深めたい方はもちろんのこと、時計の愛好家が読んでもその知識を確たるものにしてくれる内容となっている。 時計を語りたいと思うなら必読の1冊。