名品誕生のストーリーには名ファクトリーあり
名の知れた逸品が生まれる背景には、高い技術力を誇る名ファクトリーがある長い歴史のなかでブランドのモノ作りを支えてきたファクトリーを掘り下げて紹介する。
レディメイドの国内最高峰
和服文化が長く続いた日本において、近年日本のレディメイドの洋服が注目されるのは、実は同社の功績が大きいだろう。現在は、アジアを中心に、世界中から同社へのオーダーが後を絶たない人気ぶりだ。
そんなリングヂャケットにとって「206」という数字がいかに重要であるかは、淀屋橋店・青山店の正式名称からも予想がつく。「206」とは、同社の生産拠点である貝塚工場の番地に由来する。スーツの着心地を左右する襟付けを全てハンドワークで行う、手間のかかったサルトリア仕立てが最大の特徴。肩から首にかけて上襟が美しくのぼり、ビスポークのような完成度だ。この襟付けの作業が実に大変で、熟練の職人でも一着仕上げるのに、約90分かかるという。単に、レディメイドというには忍びない、まさに国内最高地点の既製服だ。
made by RINGJACKET KAIDUKA FACTORY
リングヂャケットの「マイスター 206」
首に吸いつくような着心地を既製服で実現する同社の代表作。襟付けに加え、ラペルの丸みや肩のいせ込みなど、随所に輝くハンドワークが特徴。写真はカシミア100%の生地を使った非常にリッチな一着。スーツ66万円(リングヂャケットマイスター206 青山店)
お問い合わせ先
リングヂャケットマイスター206 青山店 TEL 03-6418-7855
[MEN’S EX Winter 2023の記事を再構成]
※表示価格は税込み