スーツで、「さらなるWELL」を! #ビームス編
『MEN’S EX』と『NIKKEI STYLE Men’s Fashion』が共催する「SUITS OF THE YEAR 2022」の連動企画として、ここでは現在のスーツシーンを象徴するブランドやショップから、今季の要注目モデルをご紹介。併せてその魅力や着こなしのワンポイントアドバイスを、SUITS OF THE YEARのアドバイザーを務めるファッションディレクターの森岡 弘氏からいただいた。
今回は、セレクトショップの雄「ビームス」のオリジナルスーツを紹介する。クラシックをベースに現代のスタンダードを提案し続ける「ビームスF」レーベルの一着で、旬のブリティッシュテイストなスーツを求める人にはもってこいだ。
トレンドのブリティッシュを極上生地で演出
クラシックなスーツにトレンドは関係ないように思えるかもしれないが、じつはシルエットやデザイン、生地などに関しては流行がある。もしそうした“時代性のあるクラシック”を求めるなら、ビームスFのオリジナルを選ぶのは賢明だ。毎シーズン数ミリ単位の微修正を加えながらアップデートを重ねているからだ。
「クラシックな品格を保ちつつ、モダンさも感じさせるバランスのいいデザインですね。国内の有力スーツ工場との協業によって製作しているそうで、日本人体型を考慮した美しく立体的なパターンにより快適な着心地を叶えているのも魅力です」(森岡さん)
生地はイタリアの至宝、タリア・ディ・デルフィノのウール100%。
「同社はラグジュアリーな風合いの生地が得意で、スーパー値の高いウール原毛しか使用しないことで知られています。このスーツの生地もとてもしなやかで肌触りも抜群。柄も素敵ですね。グレンチェックにオーバーペーンを配した英国カントリースタイルの生地ですが、柄が派手すぎないため、モダンで都会的なムードも香る絶妙な塩梅です。今回はそこに身頃が淡いベージュのクレリックシャツと、ペールトーンのタイを合わせてみました。こういうグレンチェックスーツは濃いめのタイでキリッと締めるのが常套テクですが、大人の余裕を感じさせるには、こういう少し甘めのコーデもよろしいかと。今らしさもぐっと増して見えると思います」(森岡さん)
“時代性あるクラシック”を標榜し、極端に流行に振りすぎることなく、時代に合わせて着実に進化し続けてきたビームスFのオリジナルスーツ。その美しく立体的な型紙にタリア・ディ・デルフィノの極上グレンチェック生地を載せ、程よく英国ムード香る都会的な一着に仕上げた。あからさまでは決してなく、あくまでさりげなく旬をアピールしたい向きにおすすめの一着だ。
ビームス
撮影=島本一男(STUDIO BAARL) スタイリング=森岡 弘(GLOVE) ヘアメイク=古口精樹 文=吉田 巌(十万馬力)
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