気分に応じて香りを使い分け
ジャケットやニットを楽しむ秋のファッションなのに香りだけを爽やか一辺倒の夏のものにしてしまうと、ちぐはぐな印象を生んでしまう。そこで、秋には秋の香りを提案したい。そもそも、欧米では香水はコーディネートを完成させる最後のファッションアイテムとも言われており、エグゼクティブこそ自分の香りを持つのが嗜みなのだ。
エルメス、ブリオーニの初心者に◎な軽やかな香りから、ジバンシイやアクア ディ パルマの秋らしい濃密さが魅力の今秋にふさわしいフレグランスが勢揃い。また、香水専業ブランドのボンド・ナンバーナインや女性ウケのいいメゾン フランシス クルジャンで他人と差別化を図るのもよし。ジョー マローン ロンドンのディフューザーで家の中の香りも整えれば、秋の支度はここに完成する。
[1]HERMÈS(エルメス)
【自然を身近に感じる香り】
H24 オー ド パルファム
メンズフレグランスの“H24”からオー ド パルファムが登場。調香師のクリスティーヌ・ナジェールは従来のクラリセージ、ローズウッド、スイセンなどオードトワレと素材は同じだが、配合のバランスを変更。都会の壁に広がる“苔”にインスパイアされ、アーバンな雰囲気の中に自然を感じさせる存在となった。100ml 1万7600円(エルメスジャポン)
[2]GIVENCHY(ジバンシイ)
【2つの木の香り】
『ラ コレクション パルティキュリエ』 ド ジバンシイ MMW オーデパルファム
パロサントとセダーウッドの2つの木の香りをメインにしたこちらは男性の肌にもよくなじむ。南米原産のパロサントはシャーマンが浄化の儀式で使う香木で、やや甘く、メンズにはおなじみのセダーウッドと複雑に絡み合う。クリエイティブ ディレクターのイニシャルを冠した特別なシリーズはまさに贅沢仕様。100ml 3万2890円(パルファム ジバンシイ)
[3]BRIONI(ブリオーニ)
【甘く華やかな香り】
ブリオーニ オードパルファム エクラ
夏と秋の端境期に活躍するのがブリオーニの新作。グレープフルーツやクールなピンクペッパーの爽やかさで始まり、奥深いフランキンセンスや甘く華やかなローズが秋のロマンティックなムードに寄り添う。ラストのサンダルウッドやムスクの重厚さで決して浮わついた印象がないのはスーツの名門たる所以だろう。100ml 1万7600円(ラリックジャパン)