服飾評論家 池田哲也氏がレポート!
アメ横は今もトラッドの聖地なのか?
インポートウェアの原点であり、トラッドファッションにも多大な影響を与えたアメ横。創業ウン十年の老舗が今も軒を連ねているが、目まぐるしく移り変わる時代の中で、その現在はどうなっているのか? 当地に縁の深い池田氏が調査を試みた。
フリーポート(Freeport)
アメ横洋品文化の次世代として注目
「今回の取材にあたって、昔から懇意にしているナミキヤの中嶋さんに『最近、勢いのあるアメ横のお店ってないですか?』と尋ねたところ、挙がってきたのがこちら。名前は以前から知っていたのですが、実際に訪れたのは今回が初めてでした。その感想はというと……これはもう、素晴らしいの一言ですね。『ワーカーズ』や『スティアンコル』といったジャパンブランドの打ち出しが印象的ですが、どれも非常に凝った作りで、トラッドやヴィンテージに深い造詣をもった方が製作しているということがよくわかります。
今回取材にご対応いただいた藤島さんは、周りに構える老舗の店長たちからすればかなり年下ということになりますが、それでも極めて良好な関係を築いている様子。アメ横カルチャーがしっかり継承されているなと嬉しくなりました。それから、メンズに加えウィメンズアイテムを扱っているのも特徴。『Lala Begin』の読者が結構訪れているそうです。トラッドアイテムはジェンダーレスなものも多いですから、こういうお店にいっそう活躍してほしいですね」(池田氏)
スペンス ブライソンのリネン素材パンツ
大阪のテーラリングブランド「D.C. ホワイト」のパンツは、名門スペンスブライソンのリネン製。3万3000円。
美しい発色のリネンBDシャツ
VANでデザイナーを務めていた三浦俊彦氏による「スティアンコル」のリネンBDシャツ。ステッチギリギリの位置まで攻めた襟羽根ボタンはアメトラの流儀に則ったもの。2万2800円。
ボタンホールの位置に注目!