スタイリスト四方章敬氏が教える
トラッド・スタンダードの楽しみ方
シーラカンスのごとく往年の姿を保ちながら、時代を超えて受け継がれてきた偉大なるトラッド名品。それらを今、どう活用するか? M.E.の看板スタイリストがご提案しよう。
G.H.BASS “LOGAN”
アイビーのアイコンはいかに“崩す”かが鍵
コインローファーの元祖といえる「ローガン」。現在は内部の構造を改良し、クッション性を大幅にアップさせるなど密かな進化を果たしているが、ルックスは往年の表情を堅持している。「ノーズの短いシェイプといい素朴な縫製といい、ローファーの中でもカジュアルな印象の強い靴だと思います。ですので、実は今どきの軽快なセットアップと非常に相性がいいんですよね。今回は“モダンアメトラ”なイメージでまとめてみました。セットアップはシアサッカー素材ですが、トラッドの定番である青白ストライプではなく黒白縞。インナーもBDシャツやポロより崩したレタードスウェットにして、ベースボールキャップでさらにハズシも加えました。全体のムードとしては往年のアイビースタイルを意識しつつ、アメカジアイテムを適度にミックスして適度に“崩す”ことが今どきに見せる秘訣かなと思います」(四方さん)
四方章敬 Akihiro Shikata
Profile
本誌をはじめ、数々のメンズファッション誌や広告で活躍する大人気スタイリスト。トラッドにも深い造詣をもつ。昨今はセレクトショップとコラボした洋服作りも精力的に行い、ヒット作を連発している。
[MEN’S EX Summer 2022の記事を再構成]
※表示価格は税込み